• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

イノシトール三リン酸感受性イオンチャネルの解析

研究課題

研究課題/領域番号 61570068
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 神経・筋肉生理学
研究機関島根医科大学

研究代表者

沢田 正史  島根医大, 医学部, 助教授 (20019558)

研究分担者 一ノ瀬 充行  島根医科大学, 医学部, 助手 (90127506)
研究期間 (年度) 1986
研究課題ステータス 完了 (1986年度)
配分額 *注記
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1986年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
キーワードイノシトール三リン酸 / 神経細胞 / セカンドメッセンジャー / イオン機構
研究概要

1.Aplysiaの中枢神経節内に同定された神経細胞(【R_(12)】)にイノシト-ル三リン酸(Ins【P_3】)を微量圧注入して発生するslow outward current(Ins【P_3】-induced current)のイオン機構を解析した。膜電圧固定下(MEZ-7101,EPC-7使用)で記録されるこのIns【P_3】-induced outward currentは、過分極側でその振幅が減少し、【K_+】イオンの平衡電位(-80mV)で消失し、更に過分極側で逆転した。
2.Ins【P_3】-induced currentは膜コンダクタンス上昇を伴い、そのピーク時でコントロールの400%に達し、ある種のイオン透過性増大を示唆した。
3.イオン置換実験より、このIns【P_3】-induced currentは外液【K^+】イオン濃度に依存し、外液【Cl^-】イオン濃度変化に影響を受けなかった。
4.外液【Ca^(2+)】イオンを徐去しても、この膜電流は発生したが、神経細胞内にあらかじめ、【Ca^(2+)】イオンのキレーターであるEGTAを微量注入した後では発生しなかった。即ちこの電流の発生には細胞内【Ca^(2+)】イオンを必要とする。
5.同じ神経細胞に【Ca^(2+)】イオンを微量圧注入するとIns【P_3】-induced currentと同じslow outward current(【Ca^(2+)】-induced current)が発生し、その膜電圧依存性、イオン機構も同じであった。
6.一般的に【Ca^(2+)】依存性【K^+】currentをブロックするとされているTEAは同じ神経細胞より記録した【Ca^(2+)】-induced currentとIns【P_3】-induced currentの両者をブロックした。これらの実験結果より、Ins【P_3】はこの動物の中枢神経細胞でセカンドメッセンジャーとして働き、その神経細胞の活動を抑制することが明らかとなった。即ち、ある種の神経伝達物質が膜に結合するとイノシトール脂質の代謝回転が亢進し、その産物であるIns【P_3】が細胞内貯蔵【Ca^(2+)】イオンを放出し、この増加した【Ca^(2+)】イオンは最終的に膜の【K^+】チャネルを開き、【K^+】イオンの透過性が増大し、神経細胞は過分極し抑制を受ける。

報告書

(1件)
  • 1986 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] M.SAWADA: J.of Neuroscience. (1987)

    • 関連する報告書
      1986 実績報告書
  • [文献書誌] M.SAWADA: J.of Neurophysiol.(1987)

    • 関連する報告書
      1986 実績報告書
  • [文献書誌] M.SAWADA: J.of Neurophysiol.(1987)

    • 関連する報告書
      1986 実績報告書

URL: 

公開日: 1987-03-31   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi