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随意運動発現の神経機序における被殼-淡蒼球系の役割

研究課題

研究課題/領域番号 61570073
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 神経・筋肉生理学
研究機関自治医科大学

研究代表者

木村 実  自治医大, 医学部, 講師 (40118451)

研究期間 (年度) 1986
研究課題ステータス 完了 (1986年度)
配分額 *注記
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1986年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
キーワード被殻 / 淡蒼球 / 投射細胞 / 随意運動
研究概要

木村らは咋年までの研究によって、サルの大脳基底核の被殻には随意運動に際して異なった活動をする数種類のニューロンが存在することを明らかにした。すなわち、1)持続的な自発放電をするニューロンは運動を開始するための感覚刺激に応答するが、動物が運動を始めない時には感覚応答も現われないこと、2)手足の運動に同期した活動をするニューロンの中約6割(【II】a型)は感覚刺激で誘発される反復運動の最初にだけ相動的な活動をするが、残りの4割は(【II】b型)運動と1対1対応の活動をする。従って【I】型と【II】a型は運動の開始機序に、【II】b型は運動の遂行過程に関与すると考えられる。そこで本研究課題では、これら3型の被殻ニューロンの中どの型の活動が基底核の最終出力核である淡蒼球に送られるかを明らかにすることを目的とした。この目的のために、(1)従来の手法によってサルをオペラント条件づけして、視覚刺激で誘発される腕の反復運動を行わせ、同時に微小電極を腕と対側の被殻に刺入してニューロン活動を記録して、そのニューロンが【I】型,【II】a型,【II】b型のいづれであるかを同定し、(2)被殻と同側の淡蒼球に第2の微小電極を刺入して、淡蒼球内の限局した部位を微小電気刺激することによって(1)で同定された被殻ニューロンが逆行性応答をするかどうか調べた。その結果、28個の被殻ニューロンが逆行性応答をし、それらは全べて【II】a型または【II】b型であった。一方、【I】型には逆行性応答をするものが全くなかった。従って、被殻の中で運動に同期した活動をする【II】a型と【II】b型のもつ神経情報が淡蒼球に送られ、随意運動の発現と遂行に関与することが判明した。これに対して【I】型のニューロンの軸索は淡蒼球に向わず、被殻内に終止して【II】a型、【II】b型などの投射細胞の活動に影響を与えていることが示唆された。

報告書

(1件)
  • 1986 実績報告書
  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] Minoru Kimura: Neuroscierce Research. 3. 436-443 (1986)

    • 関連する報告書
      1986 実績報告書
  • [文献書誌] Minoru Kimura;Haruo Shimazaki;Makoto Kato: Neuroscience Research. suppl. (1987)

    • 関連する報告書
      1986 実績報告書
  • [文献書誌] Minoru Kimura: Proceedings of the international union of physiological sciences. 16. 521-521 (1986)

    • 関連する報告書
      1986 実績報告書
  • [文献書誌] Minoru Kimura;edg by M.B Carpenter;J.Rao: "Basal Ganglia:Structure and Function【II】" Plenum press, (1987)

    • 関連する報告書
      1986 実績報告書
  • [文献書誌] 木村実 著,伊藤正男,桑原武夫 編集: "脳の科学-Frontier of Brain Science" 同文書院, (1987)

    • 関連する報告書
      1986 実績報告書

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公開日: 1987-03-31   更新日: 2016-04-21  

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