研究課題/領域番号 |
61570132
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
医化学一般
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研究機関 | 藤田学園保健衛生大学 |
研究代表者 |
水落 次男 藤田学園保衛大, 医学部, 助教授 (90133149)
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研究分担者 |
千谷 晃一 藤田学園保健衛生大学, 医学部, 教授 (60179942)
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研究期間 (年度) |
1986
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研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
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配分額 *注記 |
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1986年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
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キーワード | 慢性関節リウマチ / SLE / ぜんそく / IgG / アスパラギン結合糖鎖 / ヒドラジン分解法 / 自己免疫疾患モデルマウス / 糖蛋白質 |
研究概要 |
1.各種免疫グロブリン(IgG)糖鎖の遊離、精製、及び構造比較 10例の健常人、3例の末治療の慢性関節リウマチ(RA)患者、2例の金剤被投与ぜんそく患者、4例のステロイド剤被投与SLE患者、2例のCRP高値を示す上気道感染症患者、6例の寛解状態に入ったRA患者の血清よりIgGを常法により精製した。各IgG標品をヒドラジン分解にかけてアスパラギン結合糖鎖を定量的に遊離後、Na【B^3】【H_4】で還元してトリチウム標識少糖を得た。得られた各種IgG由来少糖を高圧濾紙電気泳動、Bio-Gel P-4(-400メッシュ)やRCA-Iアガロースを用いたカラムクロマトグラフィ、RCA120-HPLC、各種エキソグリコシダーゼによる遂次分解分析などにかけて糖鎖構造を調べ、各IgG標品間で糖鎖の構造比較を行った。その結果、RA患者に見い出されたIgG糖鎖の構造異常現象が未治療及び寛解状態に入ったRA患者でも生じていることが判明した。一方、RA以外のステロイド被投与、金剤被投与、CRP陽性患者のIgG糖鎖では、その糖鎖に個体間でばらつきはあるものの健常人IgG糖鎖のばらつきの範囲内に入っていた。この結果はRA患者に生じるIgG糖鎖の構造異常現象が本疾患に特異的であり、寛解状態に入った後も続いていることを示しており、本現象が遺伝的現象であることをうかがわせる。 2、リウマチ因子産生マウスIgG糖鎖の構造解析 健常マウス、MRL/nマウス、MRL/lマウス血清よりIgGを精製し、ヒドラジン分解法により糖鎖を遊離し、その構造を解析した。その結果、健常マウス由来IgGは±Galβ1→4GlcNAcβ1→2Manα1→6(±Galβ1→4GlcNAcβ1→2Manα1→3)Manβ1→4GlcNAcβ1→4(±Fucα1→6)GlcNAcと云う8種類の糖鎖を有し、又フコース含有糖鎖が主要な糖鎖であること、MRL/l、MRL/nマウスの間でIgGの糖鎖パターンが異なることを明らかにした。
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