研究課題/領域番号 |
61570173
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
実験病理学
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
赤木 忠厚 岡山大, 医学部, 教授 (20136386)
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研究期間 (年度) |
1986
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研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
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配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1986年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | HTLV-I / 実験的感染 / ラットリンパ球のトランスホーメーション |
研究概要 |
1.HTLV-Iによる近交系ラットリンパ球のimmortalization Fisher及びLewisラットの胸腺細胞と脾細胞を10,000RX線照射したHTLV-I産生MT-2細胞と混合培養することにより、4系の細胞株を樹立した。これらの細胞はTリンパ球の性格を有しHTLV-IプロウイルスDNAをモノクローナルに組み込んでいたが、電顕的にウイルス粒子は証明されず、pX産物を除いてはp19.p24などのウイルス抗原も検出されなかった。 2.HTLV-Iのラットへの実験的感染 ラット細胞株はウイルス非産生株であったので、感染はMT-2細胞の静注によって行い、静注後経時的に採血し抗HTLV-I抗体価の推移を蛍光抗体間接法で検索した。3週後には抗体価は10〜160倍となり半年後でも抗体価高値を示すものもあったが、一般に抗体価は漸次減弱した。 3.乳汁によるHTLV-Iの感染 正常非感染ラットの仔をHTLV感染雌ラットの乳汁で飼育することによりHTLV-Iの仔への感染を証明した。逆に感染ラットの仔を出産後直ちに隔離し正常ラットの乳汁で飼育したのでは抗HTLV-I抗体は陽性とならなかった。このことからHTLV-Iは乳汁を介して伝幡しうるが経胎盤感染はこれまでのところ起らないことが明らかとなった。 4.感染ラット血液の輸血による感染実験と感染予防の研究は本年度中には実施出来なかったので今後の課題である。
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