研究課題/領域番号 |
61570197
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
寄生虫学
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研究機関 | 大阪市立大学 |
研究代表者 |
田辺 和裄 大阪市立大学, 医学部, 助手 (40047410)
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研究分担者 |
蔭山 勝弘 (陰山 勝弘) 大阪市立大学, 医学部, 講師 (30047047)
木俣 勲 大阪市立大学, 医学部, 助手 (20153174)
高田 季久 大阪市立大学, 医学部, 教授 (10046815)
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研究期間 (年度) |
1986 – 1988
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
1988年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
1987年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1986年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | マラリア原虫 / プラスモディウム / 赤血球 / 寄生適応 / グルコース / 遺伝子 / クローニング / プラスモティウム |
研究概要 |
1.マラリア原虫寄生赤血球の代謝物質輸送に関する研究 (1)ヒト赤血球をウワバインで処理してNa^+/k^+比を逆転させた。この赤血球においてもp.falciparumは正常に増殖することを明らかにした。 (2)P.yoelii寄生赤血球が正常赤血球よりもブドウ糖の取り込みを著しく高めることを認めた。代謝阻害剤を用いた結果や速度論的分析から、ブドウ糖の膜透過を高めるために小孔が生じること、及びブドウ糖の原虫内への移行には原虫形質膜におけるH^+の電気化学的ポテンシャルが利用され、H^+/ブドウ糖の共輸送系の存在が認められた。 (3)無性期のマラリア原虫が形質膜のH^+ポンプを駆動して原虫を負電位に保つのに加えて、ミトコンドリアも強い負電位を示すことを認めた。 2.p.falciparumメロゾイト表面抗原多型性の遺伝子レベルでの解析 (1)p.falciparumメロゾイトの分子量19万のメロゾイト表面抗原の電子をクローニングしてその全塩基配列を決定した。塩基配列よりタンパクの生化学的特徴も考察した。さらに、遺伝子の株間における比較から、この遺伝子の変異領域や変異のパターンを明らかにした。 (2)変異領域に特異的なDNA断片を含むプラスミドを作成し、これをプローブとして世界各地から分離された合計14の原虫株のゲノムDNAに対してサザンブロットハイブリダイゼーションを行った。その結果、メロゾイトの表面抗原遺伝子が2つの対立遺伝子からなることを認め、対立遺伝子内の組み換えにより抗原の多型性を生じることを示唆した。 3.マラリア原虫寄生赤血球のカルシウム代謝の検討 赤血球内マラリア原虫のCa^<2+>代謝の重要性をCa^<2+>拮抗剤、Ca^<2+>イオノフォア、カルモジュリン阻害剤を用いて調べ、わずかのCa^<2+>代謝の乱れが原虫を死滅させることを認めた。
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