研究課題/領域番号 |
61570232
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
ウイルス学
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研究機関 | 国立予防衛生研究所 |
研究代表者 |
松野哲也 テツヤ (松野 哲也) 国立予防衛生研究所, 麻疹ウィルス部, 厚生技官・室長 (30109970)
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研究分担者 |
海野 幸子 国立予防衛生研究所, 麻疹ウィルス部・厚生技官, 主任研究官 (00223595)
加藤 茂孝 国立予防衛生研究所, 麻疹ウィルス部・厚生技官, 主任研究官 (20211162)
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研究期間 (年度) |
1986 – 1988
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1988年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
1987年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1986年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
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キーワード | 風疹ウィルス / 単クローン抗体 / 細胞融合 / ライソゾーム / 遊離蛋白質 / 風疹ウイルス / 赤血球凝集阻止(HI) / 中和(NT)リポソーム / 赤血球凝集(HA) / 中和 / 赤血球溶血 |
研究概要 |
1.E1及びE2蛋白の単離が困難であった為ウィルスを免疫抗原にして、単クローン抗体の作製を行なった。 (1)新たなE1の抗原部位を認識する抗体が得られ、この結果少なくともE1には4つの抗原部位が存在することが分った。 (2)抗C単クローン抗体が得られた。 (3)(1)及び(2)の抗体は生物活性を示さなかった。 2.風疹ウィルスの被膜糖蛋白質の性状を下記の処理により調べた。 (1)pH6処理で風疹ウィルス感染細胞は融合を起こす。 (2)pH5処理でウィルスのHA活性は減少し、更にトリプシン処理を加えるとHA活性は低下する。 (3)トリプシン消化に対し、E1は抵抗性に、E2はやや感受性に変る。 (4)pH5処理によりウィルスはリポソーム結合能を獲得する。 これらの結果から、低pHによる惹き起こされる被膜蛋白質の構造変化は、ウィルス被膜とライソゾーム膜との融合の過程を再現していると考えられた。 3.風疹ウィルス感染細胞から抗原の一部が失われている可能性について検討を行った。感染細胞の培養液から超遠心分離でウィルス粒子を除いた残りに分子量42Kの蛋白が検出された。これは、単クローン抗体との反応性からE1と同定された。ウィルス粒子のE1の分子量が58Kであることからこの42Kの蛋白は蛋白分解酵素によりE1の一部が切られ培養液中へ遊離したものと考えられた。
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