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中皮腫の発症要因に関する症例-対照研究

研究課題

研究課題/領域番号 61570253
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 衛生学
研究機関名古屋大学

研究代表者

久永 直見  名大, 医学部, 講師 (90111856)

研究分担者 小野 雄一郎  名古屋大学, 医学部, 講師 (80135334)
竹内 康浩  名古屋大学, 医学部, 教授 (90022805)
研究期間 (年度) 1986
研究課題ステータス 完了 (1986年度)
配分額 *注記
1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
1986年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
キーワード中皮腫 / 石綿 / 職業歴 / 肺内石綿繊維濃度
研究概要

中皮腫16例(胸膜12例、腹膜4例:男11例、女5例、年令41〜77歳、平均58歳)と性別、年令(±5歳)を対応させた対照群としての非中皮腫剖検例16例(悪性リンパ腫、肝硬変、心筋梗塞等)について職業歴、居住歴、肺内石綿繊維数濃度(右下葉)を比較検討し以下の結果を得た。
1.職業歴:症例群中4例に石綿暴露の可能性が高い職業歴(造船所木工、建物解体等)、1例に暴露の疑われる職業歴(電気機器修理)、1例に家庭内暴露の疑われる夫の職業歴(左官で石綿使用)があった。これに対し対照群では1例に暴露の疑われる職業歴(建設業)を認めるのみであった。
2.居住歴:石綿取扱事業所近傍居住歴が明らかな例は両群ともになかった。
3.分析電顕により計数した肺内石綿繊維数濃度:症例群の濃度は肺乾燥重量1g当り6×1【10^6】〜935×【10^6】本(幾何平均54.8×【10^6】本)、対照群の濃度は、ND〜55×【10^6】本(幾何平均7.8×【10^6】本)で、前者の幾何平均濃度は後者より高かった。石綿の種類別検出例数と肺乾燥重量1g当りの幾何平均濃度は症例群ではクリソタイルが13例、20.9×【10^6】本、アモサイトが10例、30.9×【10^6】本、クロシドライトが4例、15.8×【10^6】本、アクチノライトが4例、12.6×【10^6】本、トレモライトが1例、13.0×【10^6】本であったが、対照群ではそれぞれ4例、4.9×【10^6】本、7例、11.0×【10^6】、1例、3.0×【10^6】本、2例、7.4×【10^6】本、0例でいずれも前者に比し検出率、濃度ともに低い傾向がみられた。
4.位相差顕微鏡により計数した肺内石綿小体濃度:症例群の濃度は肺乾燥重量1g当りND〜4280000本(幾何平均14300本)、対照群の濃度は、ND〜21000本(幾何平均600本)で、前者の幾何平均濃度は後者より高かった。
5.石綿暴露の可能性の高い職業歴所持例の肺内石綿濃度はいずれも高かった。以上より症例群では対照群より高度の石綿暴露歴が推定されるが、今後さらに症例数を増して検討したい。

報告書

(1件)
  • 1986 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 久永直見: 産業医学.

    • 関連する報告書
      1986 実績報告書

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公開日: 1987-03-31   更新日: 2016-04-21  

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