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TNF(癌壊死因子)の正常組織に対する作用

研究課題

研究課題/領域番号 61570322
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 内科学一般
研究機関国立病院医療センター(臨床研究部)

研究代表者

川上 正のぶ  医療セ, その他, その他 (40161286)

研究分担者 石橋 俊  東京大学, 医学部・第三内科, 医員
青塚 新一  国立病院医療センター, 臨床研究部, 室長 (80158716)
大島 美恵子  国立病院医療センター, 臨床研究部, 室長 (20050487)
研究期間 (年度) 1986
研究課題ステータス 完了 (1986年度)
配分額 *注記
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1986年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
キーワードTNF(Tumor Necrosis Factor) / LPL(Lipoprotein Lipase) / Lipolysis
研究概要

我々は、生体侵襲時にみられる異化亢進の原因となるモノカインを発見し、これをカケクチンと呼んでいる。カケクチンは最近、Beutlerらにより分離精製されTNFと同一物質であるとされている。しかし、カケクチンの作用は幾つかのモノカインの相互作用であり、TNFはその一つであるということも考えられる。そこで、本研究ではカケクチン精製の指標とされたリポ蛋白リパーゼ抑制作用について、精製されたTNFと粗製カケクチン標品の比較検討を、遺伝子組み替えにより作成されたヒトTNF(rhTNF)および抗マウスTNF抗体を用いて検討した。rhTNFはBeutlerらが報告したマウスの精製カケクチンと同様に50PM-50nMの範囲で用量依存性に3T3-L1脂肪細胞のLPL活性を抑制した。マウスのマクロファージーから得られたカケクチンの粗製標品からTNFを抗TNF抗体で吸収するとLPL活性の抑制は75%減少する。これはTNF用量一反応曲線に対照するとTNFと同じ力価を持つLPL抑制物質の95%が中和されることになる。また、TNFはLPL抑制とは対照的に、細胞内に蓄積された脂肪の分解(lipolysis)を著明に亢進することが認められた。脂肪分解亢進作用が認められるにはLPL抑制作用よりも高濃度のTNF(2.5nM-49nM)を必要とした。TNFによる脂肪分解の亢進は、細胞にTNFを添加した後6-9時間ではじめてみられることから、ホルモン感受性リパーゼの活性化ホルモンとしてこれまで知られている各種ホルモンの作用機序と全く異なる機序によるものと考えられる。以上、本研究によりカケクチンとして報告されたLPL抑制作用のほとんどすべてはTNFによるものであり、さらにTNFはLPLの抑制により脂肪細肪が血中TGを利用するのを阻害するのみならず蓄積脂肪の分解を促進し、脂肪細肪における脂肪蓄積を減少させることが明らかにされた。

報告書

(1件)
  • 1986 実績報告書
  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] 川上正舒,村勢敏郎,小川弘子,石橋俊,森夏子,高久史麿,柴田整一: Journal of Biochemistry. 101. 331-338 (1987)

    • 関連する報告書
      1986 実績報告書
  • [文献書誌] 川上正舒,石橋俊,小川弘子,村勢敏郎,高久史麿,柴田整一: Biochem Biophys Ris,Commun.141. 482-487 (1986)

    • 関連する報告書
      1986 実績報告書
  • [文献書誌] 川上正舒: Biomedica. 1. 14-19 (1986)

    • 関連する報告書
      1986 実績報告書
  • [文献書誌] 川上正舒: ホルモンと臨床. (1987)

    • 関連する報告書
      1986 実績報告書
  • [文献書誌] 川上正舒,阿部洋輔: 日本臨床.

    • 関連する報告書
      1986 実績報告書
  • [文献書誌] 川上正舒,P.H.ペカラ,M.D.レーン,A.セラミ,村勢敏郎: "エントトキシン研究の新しい展開" 羊工社, 9 (1986)

    • 関連する報告書
      1986 実績報告書

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公開日: 1987-03-31   更新日: 2016-04-21  

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