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ヒト肝癌組織の未同定ガングリオシドの化学的性質の検討と肝腫瘍マーカーへの応用

研究課題

研究課題/領域番号 61570360
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 消化器内科学
研究機関(財)東京都老人総合研究所

研究代表者

丹野 宗彦  老人総研, その他, 研究員 (90056862)

研究分担者 山田 英夫  東京都老人医療センター, 核医学放射線部, 部長
研究期間 (年度) 1986 – 1988
研究課題ステータス 完了 (1986年度)
配分額 *注記
1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
1986年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
キーワードガングリオシド / 肝癌 / 前癌性病変 / シアル酸
研究概要

今年度に既に正常肝2例 肝硬変10例および肝癌3例より個別にガングリオシド成分を抽出し、各症例の蛋白当りのガングリオシド結合シアル酸含量と二次元簿層クロマト法を用いてのガングリオシドパターンにつき 検討を行なった。またこれら症例肝の病理組織標本に各種染色(HE染色,Mallory-Azan染色,オルセイン染色など)を施し、病理組織所見につき検討した。
その結果 正常肝のガングリオシドパターンでは,GM3が主成分であり、その他微量成分として,G【D_3】,G【D_(1a)】,G【D_(1b)】,G【M_2】,およびG【M_1】が検出された。また従来報告されていない未同定成分も認められた。肝硬変組織では、共通してグラム湿重量および、蛋白当りのガングリオシド含量の減少傾向をみた。ガングリオシドパターンでは,G【D_3】,G【D_(1a)】,の相対的増加傾向をみとめた。また肝硬変組織で顕著な未同定成分の増加傾向を認めた症例があった。これらの症例は、病理組織学的検索の結果、multicentricの肝癌を伴なった肝硬変組織であった。肝癌組織ではガングリオシド含量は肝硬変組織のそれに比して増加傾向を認めたが、しかし、正常肝とほぼ同値であった。ガングリオシドパターンでは、全症例共通して前述した未同定成分とG【M_2】の顕著な増加を示した。また1例ではG【D_(1a)】の顕著な増加を示した。他方G【M_3】の減少傾向を示した。この未同定成分を抽出、精製しシアリダーゼ処理を行なったところ、シアリダーゼ感受性を示した。未同定成分の簿層上の挙動などより、シアロシルパラグロボシドと推定された。以上の結果をCimerican z ofHepatologyに投稿中である。
前述した未同定成分は肝癌の腫瘍マーカーのみならず前癌性病変を示唆するマーカーになりうる可能性があり、今後この未同定成分の精取を行い、モノクローナル抗体を作製し、肝細胞の局在性につき検討する予定である。現在進行中である。

報告書

(1件)
  • 1986 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 丹野宗彦,山田英夫,嶋田裕之: Japanese Journal of Medicine. 26:3. (1987)

    • 関連する報告書
      1986 実績報告書

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公開日: 1987-03-31   更新日: 2016-04-21  

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