研究課題/領域番号 |
61570369
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
呼吸器内科学
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研究機関 | 福井大学 (1988) 足利工業大学 (1986-1987) |
研究代表者 |
若松 秀俊 福井大学, 工学部, 助教授 (40014237)
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研究分担者 |
影井 清一郎 横浜国立大学, 工学部, 助教授 (20017966)
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研究期間 (年度) |
1986 – 1988
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
1988年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1987年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1986年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 人工呼吸制御 / 適応制御 / 非線形自己回帰移動平均モデル |
研究概要 |
本研究は昭和59ー60年度文部省一般研究(C)の「代謝量再現方式による人工呼吸制御装置の開発」を受け継ぎ、制御を行う上で問題となった生体の個体差と経時変化による特性の違いを克服すべく、過去3年にわたって行われたものである。その成果を経過とともに以下に述べる。 まず、体組織中の代謝量の変動分の複雑な影響を考慮しながら、肺胞換気量と動脈血炭酸ガス濃度の関係を一般性のある非線形自己回帰移動平均モデルで表現した。また、適応アルゴリズムを用いてこの数学モデルで表わした非線形システムを同定する方法を考案した。次に、制御対象について得られる知識が極めて僅かで不正確であることを前提にして、呼吸器系の内部状態に立ち入らずに入出力情報だけを用いて患者の個体差やパラメータの変化に対して適応的に対応できる人工呼吸制御系の構造の設計を行い、制御則と適応則を確立した。シミュレーション実験により、その実現性と生理学的に安全で適切かどうかの検討を行い、これを基に制御系の設計が個体差によらず、肺胞気炭酸ガス濃度を患者の個別性や症状によってきまる望ましい動特性に合わせていけるような人工呼吸制御を原則的に可能にした。さらに、動物実験を行うための小動物用の呼吸機能測定装置と人工呼吸器駆動制御装置を完成してラット、モルモットによる実験を行い、人工呼吸制御装置全体の性能をテストしたところ良好な結果が得られた。この結果をもとに、臨床応用を目指して開発した情報処理、制御アルゴリズムを一体化したヒト用の人工呼吸制御装置を臨床で試用することにより、実用上の安全性や問題点を検討している。
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