研究課題/領域番号 |
61570445
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
小児科学
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
上原 すゞ子 千葉大学, 教育学部, 教授 (70009124)
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研究分担者 |
寺嶋 周 (寺島 周) 帝京大学, 医学部市原病院小児科, 教授 (20009591)
中村 明 千葉大学, 医学部小児科, 助手 (30155816)
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研究期間 (年度) |
1986 – 1988
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1988年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1987年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1986年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
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キーワード | インフルエンザ菌 / 全身(深部)感染症 / 全国調査 / 髄膜炎 / 羅患率 / 莢膜抗原 / CIE / インフルエンザ菌b型鼻咽腔保菌率 / ampicillin耐性 / インフルエンザ菌感染症 / b型インフルエンザ菌 / 罹患率 / 抗生物質耐性 / 炎膜抗原 / 保菌率 / インフルエンザ菌肺炎 ABPC耐性 / ou TER MEMBRANE PROTEIN(OMP)インフルエンザ菌b型保有率 / 敗血症 / 肺炎・膿胸 / 予後 / Ampcillin(ABPC)耐性 / β-ラクタマーゼ / 気管支肺感染症 / 洗浄喀痰 / 原因菌 / 血清型 / 生物型 / b型保菌率 |
研究概要 |
インフルエンザ菌Hiは欧米で小児全身(深部)感染症の原因菌の首位にあり、予防接種も勧告実施されている。そこでわが国Hi感染症の実態を検討した。 1.Hi全身感染症の実態調査。血液、穿刺液からのHi検出例。 (1)全国調査 [I]1982〜1984年 対象は全国主要病院小児科 [II]1985〜1988年 対象は日本小児科学会認定医研修施設。[I]では213症例、[II]では427症例が集計された。91%が髄膜炎、他は肺炎・膿胸・咽頭蓋炎・関節炎・敗血症など。2/3が2歳未満、致命率は[II]で2.6%に半減したが、後遺症22%は改善されず、予後は尚重大である。(2)population study:千葉県下小児科標傍病院を対象に実施した。Hi症例最多の1988年でも0〜4歳児人口10万人対全身感染症4.8、髄膜炎3.9で米国CDC調査の100、60に比して低率であった。(3)Hi肺炎の臨床的細菌学的検討:病原診断の確実な36症例(全国より収集)について分析した。 2.全身感染症由来Hi菌株の血清型-生物型-抗生剤感受性:わが国37施設からの77分離株について検討した。髄膜炎株の98%は血清型b、93%は生物型IまたはII、77株中35%がABPC耐性、β-lactamase産生株であり、CP耐性7%中の77%はABPC耐性に付随していた。 3.CIEによるHi莢膜抗原の検出:(1)肺炎入院患児288例の血清・尿についてCIEを試み、抗原血症または抗原尿症を証明、Hib型による肺炎4症例を診断し得た。(2)Hiを有意に検出し得た喀痰46検体中2検体からHib型抗原を証明しHib型による診断した。他は無莢膜株であった。 4.Hib型鼻咽腔保有状態:抗Hib血清培地を用いてHib型髄膜炎児の兄が通園する幼稚園児110例中10.0%にHibを検出、対照とした乳児検診児181例中1.7%、他の保育園児183例中2.2%に比してHib保菌率が有意に高いことを警告した。
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