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B型肝炎ウイルスDNAの小児肝細胞への組み込みによる肝癌発症の機序とその予防法

研究課題

研究課題/領域番号 61570452
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 小児科学
研究機関名古屋大学

研究代表者

森島 恒雄  名大, 医学部, 助手 (90157892)

研究分担者 鶴見 達也  名古屋大学, 医学部, 助手 (90172072)
研究期間 (年度) 1986
研究課題ステータス 完了 (1986年度)
配分額 *注記
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1986年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
キーワードB型肝炎ウイルス / DNA / integration / 慢性活動性肝炎 / 肝癌
研究概要

小児期におけるB型肝炎ウイルスによる慢性活動性肝炎(5才〜15才)の5名について、生検材料を用いて、サザンブロット法によりHBV-DNAの肝組識への組込みの有無について検討した。又、小児肝癌例、HBe抗原陽性の母親から出生直後死亡した児の剖検肝についても同様の検討を行なった。
結果は、慢性活動性肝炎の児、5名中4名にHBV-DNAの組込みが認められた。この組込みは、Hind【III】で処理後、7.6〜20kbのdiffuseなsmearとして存在し、肝細胞への組込みの様式が不均一であることを示した。HBs抗原陽性の小児成人型肝癌でも、全く同様の結果を示した。一方、新生児剖検肝には、調べた範囲では組込みは認められず、胎内においてすでにHBV-DNAの組み込みが成立している可能性は少なく、出生後の感染の拡大によって、HBV-DNAの組込みが進行していくと思われた。
以上の結果から、(1)慢性肝炎の状態にあるHBウイルスキャリアは、小児期早期に、発癌の最初のステップともいえるHBV-DNAの組み込みが完成していることが明らかになり、こうした症例については肝癌発症への長期にわたる観察と注意が必要であること、(2)少なくとも胎内においてHBV-DNAの組込みは確認されないため、B型肝炎ウイルスワクチンを使用することによって、感染・キャリア化と同時に、HBV-DUAの組込みも予防できることが推定される; の2点が明らかになった。

報告書

(1件)
  • 1986 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Tsuneo,Morishima: Acta Paediatrica Japonica. 28. 348-354 (1986)

    • 関連する報告書
      1986 実績報告書

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公開日: 1987-03-31   更新日: 2016-04-21  

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