研究課題/領域番号 |
61570476
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
小児科学
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研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
崎山 武志 (崎山、武志 タケシ) 日本大学, 医学部小児科, 講師 (20130510)
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研究分担者 |
渡辺 千明 日本大学, 医学部小児科, 助手
赤塚 章 日本大学, 医学部小児科, 助手 (60183133)
大和田 操 日本大学, 医学部小児科, 講師 (40059506)
渡辺 千晶 日本大学, 医学部・小児科, 助手
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研究期間 (年度) |
1986 – 1988
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
1988年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1987年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1986年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | 酸性スフィンゴミエリネース / ニーマンピック病 / ニーマンピックマウス / スフィンゴミエリン / コレステロール / 窒素圧縮法 / ラインゾーム酵素 / DMSO / 遺伝性蓄積症 |
研究概要 |
遺伝性蓄積症には内蔵臓器にのみ蓄積する型と同時に神経症状を呈して死亡する型があり、ニーマンピック病も該当する型がある。後者についての治療法は現在までなく何故脳障害が発症するものとそうでないものがあるのかの機構は殆ど解明されていない。この成因が明らかとされることで神経症状を呈する蓄積症の治療法の糸口がつかめると考える。幸い私達はヒトニーマンピック病のモデル動物で肝脾腫と神経症状を呈して死亡するマウスを見出しており、肝・脾へのスフィンゴミエリンとコレステロールの著明な蓄積と酸性スフィンゴミエリネース活性の低下を明らかとした。このマウスの肝と脳の細胞分画での活性は、特にミトコンドリア・ライソゾーム分画で酸性スフィンゴミエリネース活性が著しく低下していた。又、電子顕微鏡による形態学的検討の結果、肝および脳ともにミトコンドリア・ライソゾーム分画で、ミトコンドリアとライソゾームの膨張、変形が著名であった。また最近、微量の組織や細胞を分析する手段として、細胞膜のみ破砕する窒素圧縮法が開発され、これを用いた細胞分画法が行われている。ヒトニーマンピック病A型とC型の皮膚腺維芽細胞およびニーマンピックマウスの皮膚腺維芽細胞と脾臓を用いて、ライソゾーム酵素の細胞内局在を調べて、培養神経細胞に応用すべく検討を加えた結果、この方法はライソゾーム蓄積症の病因解析に有用であり、組織細胞のライソゾーム酵素の分析や変動をよく反映するという成績を得た。今後、微量の神経組織やその培養細胞にも応用でき、神経症状発現の病態解明に役立つものと考えられた。次に神経症状発現に対する治療の可能性についてもニーマンピックマウスにDMSOを経口投与して研究を進めた。DMSOを投与したマウスでは寿命が延びたが、神経症状の発現は阻止出来なかった。
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