研究課題/領域番号 |
61570487
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
皮膚科学
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研究機関 | 浜松医科大学 |
研究代表者 |
瀧川 雅浩 浜松医大, 医学部, 助教授 (80115873)
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研究分担者 |
戸倉 新樹 浜松松医科大学, 医学部, 助手 (00172156)
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研究期間 (年度) |
1986
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研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1986年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | 接触光過敏症 / 抑制T細胞 / UV-B / 抑制T細胞因子 |
研究概要 |
接触光過敏症(CPS)は遅延型アレルギーの一型とされている。我々は免疫担当細胞間相互作用およびH-2遺伝子ハプロタイプの明らかなマウスにおいて実験的CPS誘導法を確立した。方法は、マウス剃毛腹部に光感作物質であるTCSA塗布、長波長紫外線(UV-A)照射を連続2日間行い、5日目に耳介にTCSA塗布、UV-A照射し、24時間後にその腫脹の程度を計測する。1:CPS抑制に関与する細胞の抗原特異性および表面形質の決定2、3日前に、中波長紫外線(UV-B)で感作部位を照射したマウスを、TCSA-UV-Aで光感作すると惹起反応は抑制された。感作不成立マウスの脾細胞【10^8】個を正常マウス尾静脈より注入したのち、光感作してもCPSは成立しなかった。これは、脾細胞中に感作成立を抑制する抑制細胞が存在すると考えられた。抑制細胞を含んだ脾細胞を、、モノクローナル抗Thyl、抗Lyl、抗LyZあるいは、抗L3/T4抗体および補体でそれぞれ処理し、抑制能を調べた結果、抑制細胞は、L3T【4^+】Lyl、【2^-】T細胞であることが判明した。同様の抑制T細胞が感作不成立マウス胸腺中にも存在した。2、抑制因子の抽出:抑制T細胞を含んだ脾細胞、胸腺細胞をfreeze-thawingにて破壊、遠沈後、上清を得た。既述した如くマウスを感作しつつ、この上清を連続5日間静注し、6日目に光惹起したところ反応は抑制された。さらに、感作第1日目から、惹起日までの6日間を、前後3日間に分けて、それぞれ上清を注入したマウスでは、前3日間注入群のみ惹起反応が抑制された。したがって、上清中には、おそらく抑制T細胞由来と思われるacting afferen-limb抑制因子が存在すると考えられた。さらに、抑制因子はモノクローナル抗Ia抗体アフィニティカラムに吸着されることより、Ia産物と共通のエピトープを持つことが示された。UV-B照射による免疫機能障害の一因に抑制T細胞誘導があるといえる。
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