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アトピー性皮膚炎におけるサプレッサーT細胞減少の特異性に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 61570488
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 皮膚科学
研究機関滋賀医科大学

研究代表者

上原 正己 (上原 正巳)  滋賀医科大学, 医学部, 助教授 (70026871)

研究分担者 杉原 久嗣 (杉浦 久嗣)  滋賀医科大学, 医学部, 助手 (00162868)
研究期間 (年度) 1986 – 1987
研究課題ステータス 完了 (1987年度)
配分額 *注記
2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
1987年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1986年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
キーワードアトピー性皮膚炎 / DNCB皮膚炎 / 浸潤リンパ球サブセット / サブレッサーT細胞 / ランゲルハンス細胞 / 湿疹性病変 / 浸潤T細胞サブセット / サプレッサーT細胞
研究概要

アトピー皮膚炎の急性, 亜急性および慢性湿疹病巣, さらに本症患者におけるDNCBその他の抗原によるアレルギー性接触性皮膚炎病巣を生検した. これらの病巣の浸潤リンパ球サブセット, ランゲルハンス細胞の分布をモノクローナル抗体, 酵素抗体法によって検索し, 下記の成績を得た.
1.アトピー皮膚炎の急性, 亜急性および慢性湿疹病巣の浸潤リンパ球は一貫してT細胞性であるが, 浸潤T細胞サブセットは皮疹の経過とともにかなり変動することが明らかになった. 急性の湿疹病巣ではヘルパーT細胞が圧倒的に優位であり, ヘルパーT対サプレッサーT比は平均10.9に達した. ところが, 皮疹の慢性化とともにサプレッサーT細胞がゆっくりと増加し, 慢性湿疹病巣におけるヘルパーT対サプレッサーT比の平均値は3.5に低下した. したがって, 本症病変部にみられるサプレッサーT細胞の減少は恒常的なものではないと思われる.
2.アトピー皮膚炎患者に生じたアレルギー性接触性皮膚炎病巣の免疫組織学的所見(浸潤T細胞のヘルパーT対サプレッサーT比, ランゲルハンス細胞の分布)は健常人に生じたアレルギー性接触性皮膚炎の場合とほぼ同じであることが判明した.
3.ただし, 浸潤T細胞のヘルパーT対サプレッサーT比は, 皮疹のphaseに関係なく, アトピー皮膚炎病巣では接触性皮膚炎病巣に比べてかなり高いことが明らかになった.
4.以上をまとめると, アトピー皮膚炎の病巣ではサプレッサーT細胞数がかなり減少している. しかし, 皮疹の慢性化とともにサプレッサーT細胞数が増加して来る. この2つのデータから, 本症病変におけるサプレッサーT細胞の動態は, アレルギー性接触性皮膚炎病変の場合と本質的に同じであると考えられる.

報告書

(2件)
  • 1987 研究成果報告書概要
  • 1986 実績報告書
  • 研究成果

    (12件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (12件)

  • [文献書誌] 上原正巳: 皮膚科紀要. 81. 489-492 (1986)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1987 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 上原正巳: 皮膚科紀要. 81. 525-528 (1986)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1987 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Masami Uehara: Acta Dermatovenereologica(Stockholm).

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1987 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Masami Uehara: "New Trends in Allergy II" Springer-Verlag(Berlin), 361 (1986)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1987 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 上原正巳: "皮膚免疫組織アトラス" 南江堂, 164 (1986)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1987 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Masami Uehara: "Lichenified lesions of atopic dermatitis-immunohistological examination by using monoclonal antibodies" Hifuka Kiyo (Kyoto). 81. 489-492 (1986)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1987 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Masami Uehara: "Acute eczematous lesions of atopic dermatitis-immunohistological examination by using monoclonal antibodies" Hifuka Kiyo (Kyoto). 81. 525-528 (1986)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1987 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Masami Uehara: "Immunohistological findings of allergic contact dermatitis lesions provoked inpatients with atopic dermatitis" Acta Dermatovenereologica (Stockholm). In preparation.

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1987 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Masami Uehara: New Trends in Allergy II. Springer-Verlag(Berlin), 361 (1986)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1987 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 上原正巳: 皮膚科紀要. 81. 489-492 (1986)

    • 関連する報告書
      1986 実績報告書
  • [文献書誌] 上原正巳: 皮膚科紀要. 81. 525-528 (1986)

    • 関連する報告書
      1986 実績報告書
  • [文献書誌] Masami Uehara: "New Trends in Allergy II" Springer-Verlag, 361 (1986)

    • 関連する報告書
      1986 実績報告書

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公開日: 1987-03-31   更新日: 2016-04-21  

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