研究課題/領域番号 |
61570531
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
精神神経科学
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研究機関 | 慶応義塾大学 |
研究代表者 |
保崎 秀夫 慶應義塾大学, 医学部・精神神経科, 教授 (30051056)
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研究分担者 |
宮岡 等 慶應義塾大学, 医学部・精神神経科, 助手 (40209862)
浜田 秀伯 (濱田 秀伯) 慶應義塾大学, 医学部・精神神経科, 助手 (70101897)
仲村 禎夫 (中村 禎夫) 慶應義塾大学, 医学部・精神神経科, 講師 (10051541)
浅井 昌弘 慶應義塾大学, 医学部・精神神経科, 助教授 (80051374)
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研究期間 (年度) |
1986 – 1988
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
1988年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1987年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1986年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
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キーワード | 体感異常 / 予後 / 心気症 / 舌痛症 / MMPI / 体感症 / セネストパチー / 自己臭症 / 皮膚寄生虫妄想 / 精神分裂病 / コンサルテーションリエゾン精神医学 / 顎関節症 |
研究概要 |
体感異常の臨床精神病理学的研究として本年度は、(1)転帰からみた体感症の位置付け、(2)青年期セネストパチーの病態の特徴(内因性若年無力性不全症候群を含めて)、(3)セネストパチー症例に対する向精神薬の有効、(4)口腔内に異常感を訴える症例の心理テスト(MMPI)による評価などについて研究を行った。 質問紙による予後調査の結果から、セネストパチー症状の軽快を予測させる因子として、発症年齢が若い、症状を有する身体部位が、より限局されている、症状が口腔領域、性器・外陰部に見られないなどがある。 青年期セネストパチー症例の中には、徐徐に社会適応レベルが低下し、明らかな分裂病症状は認めないものの、投影法による心理テストなどでは思考の貧困化が明らかとなる症例が多い。 青年期例では、向精神薬によりセネストパチー症状の消退をみることが稀でないので、多くは抗精神病薬を十分量投与すべきであろう。一方、老人例は難治であることが多い、口腔内の異常感を訴える舌痛症では軽症例は抗不安薬が有効であり、難治例には抗精神病薬を用いると奏功することがある。 口腔内に異常感を訴える症例については、対象を中高年女性に限定して、A.奇妙な異常感あるいは異物の存在を訴えるセネストパチー、B.ヒリヒリ、ビリビリなどの異常感を訴える舌痛症、C.口腔領域以外に愁訴を有する心気症、D.健常女性の4群でMMPIプロフィルを比較し、A、B群は心気症に近縁であることを示すとともに、精神科以外の診療科を訪れた場合の心理テストの有効性についても検討した。
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