研究課題/領域番号 |
61570541
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
内分泌・代謝学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
峰 徹哉 (峯 徹哉) (1987-1988) 東京大学, 医学部, 助手 (20157572)
松本 俊夫 (1986) 東大, 医学部, 助手 (20157374)
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研究分担者 |
原田 俊一 東京大学, 医学部, 医員
松本 俊夫 東京厚生年金病院, 内科, 医長 (20157374)
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研究期間 (年度) |
1986 – 1988
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1988年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1987年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1986年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 24、25水酸化ビタミンP_3 / 1、25水酸化ビタミンD_3 / 高カルシウム血症 / 高カルシウム尿症 / 尿路結石症 / 細胞内カルシウムイオン / 24, 25水酸化ビタミンD_3 / 1, 25水酸化ビタミンD_3 / 24,25水酸化ビタミンD / 1,25水酸化ビタミンD / 25水酸化ビタミンD-1α-水酸化酵素 |
研究概要 |
24、25水酸化ビタミンD_3〔24、25(OH)_2D_3〕が、活性型ビタミンDである、1、25水酸化ビタミンD_3〔1、25(OH)_2D_3〕の血中濃度を低下されること、この作用は24、25(OH)_2D_3によるI、25(OH)_2D_3の代謝分解過程の促進によること、また24、25(OH)_2D_3は投与後1時間という極めて短い時間で1、25(OH)_2D_3を水溶性の代謝物へと変換すること、などが前2年度の研究から明らかとなった。そこで本年度は、このような24、25(OH)_2D_3代謝促進作用がカルシウム(Ca)代謝に及ぼす影響について検討を加えた。その結果、20ng/100gラット/日の速度で1、25(OH)_2D_3を持続注入したラットに、24、25(OH)_2D_3を連日投与することにより、血清1、25(OH)_2D_3の低下と並行して、血清Ca濃度に15.3±0.3mg/dlから14.2±0.3mg/dlへとわずかながら有意に低下した。更に、1、25(OH)_2D_3作用をより鋭敏に反映する尿中Ca排泄は8.9±1.1mg/日から5.0±0.5mg/日へと明らかな低下が認められた。したがって24、25(OH)_2D_3は1、25(OH)_2D_3代謝への作用を介して高Ca血症および高Ca尿症を改善させることが明らかとなった。そこで、これらの24、25(OH)_2D_3作用がより生理的範囲に近い濃度の1、25(OH)_2D┣D23に対しても認められるか否かを明らかにする目的で、10ng/100mgラット/日の1、25(OH)┣D22┫D2D┣D23を持続注入したラットに対する24、25(OH)┣D22┫D2D┣D23の効果についても検討を加えた。その結果、24、25(OH)┣D22┫D2D┣D23の投与により血清1、25(OH)┣D22┫D2D┣D23濃度は282±30pg/mlから128±9pg/mlへと低下し、24、25(OH)┣D22┫D2D┣D23がほぼ生理的濃度の1、25(OH)┣D22┫D2D┣D23に対しても代謝分解促進作用を有することが確認された。以上の成績から、尿路結石症の原因の大きな部分を占める1、25(OH)┣D22┫D2D┣D23過剰に基づく高いCa尿症などの疾患に対して、24、25(OH)┣D22┫D2D┣D23が安全かつ有効な治療剤となり得る可能性が示された。更に、24、25(OH)┣D22┫D2D┣D23の作用機序を解明する一環として、細胞内Ca濃度の測定系を確立し、phenylephrine,glucagon,angiotensinIIなどが細胞内Caイオン濃度を上昇させること、およびその由来等を明らかにした。
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