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人工皮膚の臨床応用に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 61570622
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 外科学一般
研究機関北里大学

研究代表者

塩谷 信幸  北里大, 医学部, 教授 (80050376)

研究分担者 山本 昇  北里大学, 看護学部, 教授 (10050543)
佐々木 憲一  東邦大学, 医学部, 教授 (30050470)
吉里 勝利  北里大学, 医学部, 助教授 (20095516)
研究期間 (年度) 1986
研究課題ステータス 完了 (1986年度)
配分額 *注記
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1986年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
キーワード皮膚 / コラーゲン / 皮膚移植 / 人工皮膚 / 培養皮膚 / 表皮細胞 / 線維芽細胞
研究概要

生体皮膚は(1)表皮組織,(2)基底膜,(3)真皮組織からなり、さらに真皮は、細胞成分と細胞間物質よりできている。生物学的人工皮膚は、生体皮膚に、構造的にも、機能的にも類似の器官を、in vitroで作ることによって得られ、培養皮膚とも呼ばれる。次のようにして作られる。上記(1),(2),(3)の各成分を取り出して、必要に応じて増殖させ再構成させる。本研究の目的は、(a)この再構成物が、生体皮膚にどれだけよく近似しているかを調べることと、(b)この培養皮膚を臨床的に応用することである。これらの目的のために我々は独自の培養皮膚を開発した。まず作製の手順を述べる。基底膜の作成:I型コラーゲンの薄膜を作製し、基底膜類似物とした。乾燥時の厚みは20μmで物質透過性に関して高透過性型と低透過性型を開発した。臨床応用に関して言えば、両型とも使用可能であった。コラーゲン薄膜上にfeederとしてX線照射線維芽細胞を播種し、他面に未照射の同細胞を真皮細胞として播種した。次にfeeder上に表皮細胞を播種し増殖させた。このようにして作られた培養皮膚は次のようなすぐれた特性を有していた。(イ)表皮細胞の増殖性にすぐれ、しかも1ケ月以上の長期維持が可能であった。(ロ)表皮組織の機能的および形態学的極性が良く保持されていた。この培養皮膚を重度熱傷患者の移植用皮膚として応用する道を拓いた。細胞は、免疫学的反応を避けるため、すべて患者本人から採取し増殖させて用いた。コラーゲンはウシ由来のI型コラーゲンを用いたが、特に問題となるような皮膚反応はみられなかった。3症例の適用経験を持つことができた。1例は感染などの二次的問題で不首尾に終った。成功例では、移植培養皮膚は良く生着し、瘢痕化も最小に抑えられた。コラーゲンの生体親和性はよく、同化し、1ケ月後には、代謝されたものと考えられた。6ケ月後の経過も良好であった。今後症例数を増やして、詳細な検討を加える予定である。

報告書

(1件)
  • 1986 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 吉里勝利: Bioindnstry. (1987)

    • 関連する報告書
      1986 実績報告書
  • [文献書誌] 平敏夫: 生化学. 58. 827 (1986)

    • 関連する報告書
      1986 実績報告書
  • [文献書誌] 黄金井康己: 日形会誌. 6. 611-612 (1986)

    • 関連する報告書
      1986 実績報告書

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公開日: 1987-03-31   更新日: 2016-04-21  

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