研究課題/領域番号 |
61570627
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
外科学一般
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研究機関 | 川崎医科大学 |
研究代表者 |
鈴木 幸一郎 川崎医科大学, 救急医学, 助教授 (30122427)
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研究分担者 |
仁科 雅良 川崎医科大学, 救急医学, 講師 (20180622)
小笠原 康夫 川崎医科大学, システム循環器, 講師 (10152365)
辻岡 克彦 川崎医科大学, システム循環器, 助教授 (30163801)
梶谷 文彦 川崎医科大学, システム循環器, 教授 (70029114)
小濱 啓次 川崎医科大学, 救急医学, 教授 (30098610)
TSUJIOKA Katsuhiko Assist.Prof.,Medical Engineering and Systems Cardiology,Kawasaki Medical school
KAJIYA Fumihiko Prof.,Medical Engineering and systems Cardiology,Kawasaki Medical School
小田切 徳正 川崎医科大学, 救急医学, 助手 (90177238)
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研究期間 (年度) |
1986 – 1987
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研究課題ステータス |
完了 (1987年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1987年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1986年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | 熱傷 / 心収縮性 / 左室compliance / 左室収縮末期圧-容積関係 / Emax / 左室収縮末期圧-容量関係 |
研究概要 |
本研究の目的は、重症熱傷に続発する低心拍出量の発生機序を心臓機能の面から解明することにある。そのために偽熱傷群(n=8)と3度50%熱傷群(n=8)の両群において、(偽)熱傷前・後(2.6時間)の左室圧-容積関係(急速輸液後に上下大静脈を閉塞して測定)から、心収縮性指標としてのEmax=LVESP/(LVESV-Vo)と拡張期特性を表わすStiffness定数K(LVEDP=a・e^K・LVEDV)+Cから)を求め、これらの変化を比較検討した。ここでLVESP:左室収縮末期圧、LVESV:左室収縮末期容積、Vo:LVESPが0の時のLVESV、LVEDP:左室拡張末期圧、LVEDV:左室拡張末期容積、K:stiffness定数である。容積は、超音波ディメンジョンゲ-ジで3軸径(Dap:短軸前後径、Dsl:短軸中隔-自由側壁径、Dla:長軸径)を測定しπ/6・Dap・Dsl・Dlaから求めた。左室内圧(transmural pressure)はmicromanometer(Miller)を用いて測定した。以上のdataは、テ-プレコ-ダに記録したものをコンピュ-タで計算処理した。得られた成績は以下のごとくである。1.Emaxは、両群に差を認めず、時間経過とともにやや増大する傾向を認めた。また熱傷群のVoは、前値6.9±2.3(mean±SE)であったものが6時間後には10.9±2.2と偽熱傷群(6.7±2.2→7.2±2.5)に比べて大きくなる傾向を認めた。2.LVEDP-V関係より求めた左室拡張期特性は、両群においてstiffness定数に差がなく、LVEDP-V曲線のpatternから左室の硬さを判別しても両群には差を認めなかった。(Fisherの直接確率法)。3.(偽)熱傷前および後2、4、6時間に測定したpeak dp/dt、mean Vct、Fractional Shortening、駆出率は、何れも熱傷群で有意に低下した。以上の結果から、熱傷により左室拡張期特性に大きな障害を認めないこと、心収縮性に関してはLVESP-V関係から求めたEmaxと通常の心収縮指標の結果は、一致せず、今後この不一致の原因についての検討が必要であることが判明した。
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