研究課題/領域番号 |
61570681
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
胸部外科学
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研究機関 | 東京医科大学 |
研究代表者 |
中村 治彦 東京医大, 医学部, 助手 (80183523)
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研究分担者 |
新妻 雅行 Tokyo Medical College, Faculty of Medicine, Lecturer (70150662)
早田 義博 Tokyo Medical College, Faculty of Medicine, Professor (30074470)
河村 一太 Tokyo Medical College, Faculty of Medicine, Professor (70074599)
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研究期間 (年度) |
1986 – 1988
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
1988年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1987年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1986年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
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キーワード | 単クローン性抗体 / 肺癌 / 肺小細胞癌 / 細胞膜抗原 / 腫瘍特異抗原 / 癌免疫療法 / ADCC / 腫瘍マーカー / 抗原変調 / 転移 |
研究概要 |
肺小細胞癌の膜表面抗原を解析すると、本来リンパ球の一部が有するLou7や、上皮性細胞が有するEMAの陽性面例があった。また神経分泌組織との共通抗原を認識するNCC-Lu-243、246と高率に反応した。これらは肺小細胞癌が上たわ肺皮性細胞の性格と共に神経内分泌系細胞としての性格をあわせ持った特殊な細胞であることを示唆している。 国立がんセンターから供与されたNCC-Lu-243、246は現時点で小細胞癌に対して最も特異性の高い単クローン性抗体であったため、臨床応用の可能性を検討した。243抗体は小細胞癌培養細胞に対して補体依存性細胞障害活性を有し、また患者リンパ球を効果細胞として用いた時、抗体依存性細胞媒介性細胞障害活性を有していた。後者は症例により測定値にばらつきがあり、効果細胞をインターロイキン2と前培養してから用いると抗体低濃度域で活性の上昇傾向がみられた。また効果細胞を抗体添加培地でインキュベートしてから用いると、症例によって活性が著しく上昇した。ヌードマウス移植小細胞癌に対する抗腫瘍効果に関しては腫瘍体積が300mm^3以下と小さい時は、腫瘍内注入または腹腔内投与によって腫瘍発育阻止効果を観察できたが、腫瘍径が大きくなると抗腫瘍効果はほとんど認められなかった。 抗癌剤ダウノマイシン結合抗体を作製して、in vitro,in vivoの抗腫瘍効果を検討したが効果を得るためには、結合薬剤、投与経路、薬剤結合方法などに改善すべき点が多いと考えられた。 抗体の毒性試験として243抗体5mg/kgを1週間隔で3回、サルに経緯静脈投与した。重篤なアレルギー症状は出現せず、一過性の肝・腎機能低下を認めたにとどまり、臨床投与の可能性が示された。
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