研究課題/領域番号 |
61570694
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
脳神経外科学
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研究機関 | 岐阜大学 |
研究代表者 |
平田 俊文 岐阜大学医学部附属病院, 脳神経外科, 講師 (60156669)
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研究分担者 |
坂井 昇 岐阜大学, 医学部・脳神経外科学, 助教授 (10021487)
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研究期間 (年度) |
1986 – 1988
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1988年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1987年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1986年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
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キーワード | 頭蓋内原発胚腫 / 胎盤アルカリフォスファターゼ(PLAP) / 腫瘍マーカー / 免疫組織化学 / ELISA(enzyme-linked immunoabsorbent assay) / 胚腫(germinoma) / ELISA(enzyme-linked immunoaborbent assay) / 胎盤アルカリフオスファターゼ(PLAP) / 胎盤アルカリフォスファターゼ |
研究概要 |
1.頭蓋内原発胚細胞腫23例(胚腫17例、胚腫以外の胚細胞腫6例)、松果体原発の胚細胞腫以外の腫瘍6例につき胎盤アルカリフォスファターゼ(以下PLAP)に関しての免疫組織学的検索を行った。その結果PLAPは頭蓋内原発胚腫において特異的に高頻度に(76.5%)その存在が認められた。 2.頭蓋内原発胚腫におけるPLAPの局在を光顕的及び電顕的免疫組織化学的手法を用いて観察するに、PLAPは胚腫の形質膜に限局してその存在が認められた。又一部では核膜にもその存在が認められた。 3.頭蓋内原発胚腫と睾丸胚腫のPLAP形質発現の比較を目的として免疫組織化学的検索を行った。その結果両腫瘍ともPLAP形質発現は全く類似しており生物学的、病理組織学的に両者が同一腫瘍であることの論拠の一つとなろう。 4.頭蓋内原発および睾丸原発胚細胞腫85例のPALPに関する免疫組織化学的検索を行った。その結果PLAPの出現率は胚腫で92.3%、奇形腫で25.0%、胎児性癌で28.6%、卵黄嚢癌で8.3%、絨毛癌で75.0%であった。 5.sandurih法によるELISA(enzyme-linked immunoabsobend assay)を用いてPLAPの測定法を確立い、頭蓋内胚腫患者の体液、腫瘍嚢胞液中のPLAP測定を行った。その結果、正常成人男性47例の血清PLAP最高値は0.29IV/l、クモ膜下出血患者20例の髄液PLAP最高値は〈0.1IV/lであった。膠芽腫14例、星細胞腫18例、髄膜腫19例、神経梢腫13例、胚腫以外の胚細胞腫4例の血液及び髄液PLAP値は全て0.29IV/l以下であった。胚腫患者の血清PLAP値は6例中5例で、髄液PLAP値は5例中4例でそれぞれ0.52〜37.8IV/l、0.83〜9.83IV/lと高値を示した。又2例の胚腫嚢細胞ではPLAP値はそれぞれ603IV/l、863IV/lと極めて高値であった。 6.以上よりPLAPは病理組織学的及び臨床的に頭蓋内原発胚腫の有用な腫瘍マーカーとなるものと考えられた。
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