研究課題/領域番号 |
61570695
|
研究種目 |
一般研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
脳神経外科学
|
研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
桑山 明夫 名古屋大学, 医学部, 講師 (70111846)
|
研究分担者 |
長屋 敬 名古屋大学, 医学部, 医員 (80262913)
妹尾 久雄 名古屋大学, 環境医学研究所, 助教授 (40135380)
桜井 剛 名古屋大学, 医学部, 医員
山本 直人 名古屋大学, 医学部, 医員
|
研究期間 (年度) |
1986 – 1988
|
研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
|
配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1988年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
1987年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1986年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
|
キーワード | 下垂体腺腫 / PRL / GH / 非機能性腺腫 / ACTH / ブロモクリプチン / クッシング病 / in situ hybridization法 / 下垂体腫瘍 / In Situ Hybridization法 / プロラクチン / 遺伝子発現 / Silent Corticotroph Cell Adenoma / Cushing病 / in situ hybridization |
研究概要 |
本研究では、下垂体腺腫の病態生理を解明するために、従来からの臨床的検討、各種ホルモンの免疫組織化学法に加えて、Do hybridization Northern blot法によるmRNAの解析、組織切片上でmRNAを証明するin situ hybridization法を用いて、ヒト下垂体腺腫及びラットの実験的下垂体腺腫におけるホルモンの合成、分泌の病態を病理学、内分泌学、分子生物学の面より検討した。その概要を以下に示す。1)高PRI血症を示すヒト下垂体腺腫におけるPRL遺伝子発現を組織homogenato中とともに腺腫細胞においても証明した。しかし、血中PRIが軽度上昇した1症例ではPRL mRNAを認めず、この高PRL血症は腺腫の圧迫によるProlactin Inhibitory Factorの障害によるものと考えられた。2)ヒトGR産生下垂体腺腫18例についてGH及びPRLの免疫組織化学法と遺伝子発現を検討した結果、全例にGHとGH mRNAを、9例にPRIを、13例にPRL mRNAの存在を認めた。3)非機能性下垂体腺腫16例について、PRL、GH、ACTH mRNAの発現を検討したところ3例にPRL mRNAを、1例にACTH mRNAを認め、非機能性腺腫におけるホルモン合成の存在を窺わせた。更に、非機能性腺腫においてACTH mRNAを認めた1例とCushing病の3例についてACTH mRNAの質的差異について検討したが、両者で差はなかった。4)ラットを用いたエストロゲン誘発PRL産生下垂体腺腫について、エストロゲン及びブロモクリプチンのPRL及びPRL mRNAに及ぼす影響を検討した。その結果、エストロゲンはPRL PRL mRNAを増大させ、ブロモクリプチンはそれを抑制した。 このように、従来の方法による検討に加えて、遺伝子発現を検討することにより腺腫の病態をより一層明らかにすることができた。
|