研究課題/領域番号 |
61570710
|
研究種目 |
一般研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
整形外科学
|
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
松下 隆 東大, 医学部, 助手 (40157300)
|
研究分担者 |
黒川 高秀 東京大学, 医学部(分), 教授 (90010298)
|
研究期間 (年度) |
1986
|
研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
|
配分額 *注記 |
1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1986年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
|
キーワード | 骨癒合判定 / 画像処理 / X線写真計測 / 骨塩定量 / 画像のデジタル化 |
研究概要 |
1.研究計画の達成度 (1)規格化に最適な階調数・画素の大きさの検討:本研究に使用した画像処理装置は一画面514×400の画素を持ち、各画素は256階調で表示される。段差1mmのアルミ階段をX線写真に写し込み、アルミ1mmを10階調に対応させて較正曲線を作った。この較正曲線に基いて階調変換しながら画像を取り込んだが、1回入力ではノイズの影響が大きく再現性が悪いので256回積算入力とした。画素の大きさは4倍9倍と比較したが画素を大きくする利点はなかった。そこで画素が最小となる様最大倍率で画像を取り込んだ。この時の画素は約0.1mm×0.1mmとなった。(2)画像比較のアルゴリズム:経時的に撮影した写真の位置合せのためフロッピーディスク上の前回画像をCRTに表示しながら取込み画像も併せて表示し2つの像が重なる位置で取り込んだ。その後同一範囲内画素の階調別ヒストグラムを作り比較した。(3)自動処理化の検討:較正曲線を作る過程は自動化できたが現在のところ手動より不正確である。画像比較過程ではヒストグラムの比較は自動化可能だが他の過程は不可能である。 2.現在までの成果:上記の方法で骨折部を観察すると骨癒合の進行に伴って「ヒストグラムの階調幅の拡大」と「平均階調の上昇」が見られることが判った。幅の拡大は一定階調の背景の中に出現した種々の濃度の仮骨の存在を示し、平均階調の上昇は局所のカルシウム量の増加を示していると思われる。3.今後の研究計画:軟部組織の影響を知るため、ファントムとアルミ階段を用いて調べたところ、非常に大きな影響があることが判ったため、現在アルミと水を用いた新しい基準器を使用し始めている。これによって骨の正確なアルミ等量が測定できれば、骨癒合判定の精度が向上すると共に骨粗鬆症の判定にも利用し得ると考え研究を進めている。
|