研究課題/領域番号 |
61570720
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
整形外科学
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
中村 孝文 (1988-1989) 熊本大学, 医学部附属病院, 助手 (90180372)
北川 敏夫 (1986-1987) 熊本大学, 医学部, 教授 (10040148)
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研究分担者 |
米村 憲輔 熊本大学, 医学部附属病院, 助手 (50182853)
高木 克公 熊本大学, 医学部, 教授 (70040219)
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研究期間 (年度) |
1986 – 1988
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研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1988年度: 300千円 (直接経費: 300千円)
1987年度: 300千円 (直接経費: 300千円)
1986年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | 発癌剤 / 悪性線維性組織球腫 / マクロファ-ジ / 組織培養 / 単クロ-ン抗体 / 薬剤感受性 / 免疫組織染色 / 組織球様細胞 / 制癌剤 / モノクローナル抗体 / 核磁気共鳴法 |
研究概要 |
1.実験的に発生させた悪性線維性組織球腫(MFH)を移植したラットを動物実験モデルとして、抗癌剤の感受性の効果判定における核磁気共鳴法(NMR)の有用性について検討した。抗癌剤投与郡におけるNMRより求めたMALIGNANCY INDEXは、正常組織と抗癌剤非投与群のそれぞれのMALIGNANCY INDEXの中間値を示した。これは抗癌剤による組織変性所見をよく反映していた。以上のことにより化学療法効果の判定にNMRが有用であることが示された。これは現在臨床応用のすすんでいるNMR法による腫瘍画像の解釈に有用な知見を与えるものと考えられた。 2.ラットに発生させたMFHを形態学的及び酵素組織学的に検討した。その結果MFHは組織球様細胞、線維芽細胞様細胞を主な構成成分としていた。これより試験管内培養株を作製した。本株の維代培養にて、MFHの主な構成成分の一つである組織球様細胞は次第に消失マていくことが判明した。また本株の単クロ-ン株を数種類作製してそれらの細胞学的特徴を検討したが、いずれも組織球様細胞の特徴を有してはいなかった。このことより組織球様細胞はMFHの真の腫瘍細胞ではないことが強く示唆された。次に腫瘍細胞と組織球様細胞の関連についてより詳細に検討するために、培養細胞株をラットに戻し移植して経時的に腫瘍の発育形態を観察した結果、周辺より徐々に組織球様細胞が進入することにより通常のMFHを形成することが明らかとなった。さらに培養細胞株をヌ-ドマウスに移植して形成されたMFHを抗マウス抗体にて染色した結果、MFH中の組織球様細胞はすべてマウス由来であることが証明された。最終的の放射能標識法にて同様の検路を行った結果、やはり組織球様細胞は正常細胞由来であることが証明された。以上の結果より、樹立された単グロ-ン株は真の腫瘍細胞であることと、MFH中に観察される組織球様細胞は正常組織由来であることが示された。
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