研究課題/領域番号 |
61570796
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
産婦人科学
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
丸尾 猛 (丸尾 毅) 神戸大学, 医学部附属病院産科婦人科, 講師 (60135811)
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研究分担者 |
片山 和明 神戸大学, 医学部附属病院, 助手 (70112084)
保科 真 神戸大学, 医学部, 助手 (30116248)
望月 眞人 (望月 真人) 神戸大学, 医学部, 教授 (80030922)
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研究期間 (年度) |
1986 – 1988
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1988年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
1987年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
1986年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | 絨毛癌 / 子宮癌 / 絨毛性ゴナドトロピン / 腫瘍関連抗原 / EGF / 甲状腺ホルモン / cyclicAMP / A-kinase / 胎盤 / 絨毛性ゴナドトロピン、腫瘍関連拡原 / TA-4Euideral growth factor(EGF) / PDGF / Cyclic AMP / 繊毛癌 / 繊毛性ゴナドトロピン / TA-4 / Epidermal Growth Factor(EGF) / トロホブラスト / 子宮頸部扁平上皮癌 / プロゲステロン / Epidermal Grouth Factor(EGF) / dibutyryl cAMP / EGF receptor / myc oncogene product |
研究概要 |
絨毛トロホブラストのin vitro培養系において生理的濃度(10^<-7>M〜10^<-8>M)の甲状腺ホルモン(T_3またはT_4)の添加は絨毛からのprogesteroneとestradiolの分泌を有意に従進した。このことより甲状腺ホルモンはトロホブラストの活性化に密に関与することが示唆された。 絨毛培養系へのEGFの添加により、hCG(α、β)、hPL生成、分泌の亢進が約48時間のlag timeをもって生じ、またEGFリセプターの局在は初期絨毛のS細胞で顕著であった。つまり、初期絨毛ではEGFはEGFリセプターとの結合を介して絨毛の機能分化を促進することを認めた。 絨毛性ゴナドトロピン(hCG)生成、分泌の抑制的制御機構に関しては、正常トロホブラストと絨毛癌トロホブラストで大きく異なり、正常トロホブラストではprogesteroneによってhCG(α、β)mRNA転換は抑制されるが、絨毛癌トロホブラストではprogesteroneによるhCG(α、β)生成、分泌の抑制機構は成立しないことを認めた。 頚部扁平上皮癌での正所性ならびに異所性腫瘍関連抗原産生の特性を細胞分化あるいはgene modulationとの関連で検討した結果、CaSki細胞においてEGFは細胞分化と密に関連した正所性抗原TA-4の産生を高めるのに対して、異所性抗原hCGβの生成には関与せず、一方sodium butyrateはhCGβの生成を高めるのに対してTA-4の生成を抑制した。このことより頚部扁平上皮癌細胞での正所性抗原TA-4ならびに異所性抗原hCGβの生成、分泌は異なる機序によって修飾、制御されていることが示唆された。 トロホブラストのhCG産生、分泌における組織内刺激伝達系の関与につき検討した結果、絨毛癌細胞でのhCGβ(α、β)生成分泌の制御ではA-kinase系が主動的役割を担い、C-kinase系がこれと協調的に作用することを認めた。
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