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着床期子宮内膜機能:ヒト子宮内膜の腺細胞と間質細胞における糖代謝に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 61570798
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 産婦人科学
研究機関熊本大学

研究代表者

松尾 勇  熊本大学, 医学部, 講師 (00136730)

研究期間 (年度) 1986 – 1987
研究課題ステータス 完了 (1987年度)
配分額 *注記
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1987年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1986年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
キーワードEndometrium / Endometrial gland and stroma / Glycolytic enzymes / Hexokinase / Phosphofructkinase / Pyruvate kinase / Endometrial glycogen / Implantation. / Phosphofructokinase / RU-486 / Implantation
研究概要

1.正常月経周期を有する婦人の子宮内膜を採取し, 一部はwhole tissueとして, 残りはKingらの方法に準じてcollagenase digestionにより腺細胞と間質細胞に分離し, 増殖期ならびに分泌期子宮内膜における解糖系律速酵素(Hexokinase,PhosphofructkinaseおよびPyruvate kinase)を生化学的測定法により検討中である. 現在また最終的な結論は得られていないが, 三つの酵素活性はともに増殖期より分泌期に高く, また腺細胞と間質細胞とを比較すると腺細胞に高い傾向が認められるようである.
2.アロキサン糖尿病の家兎を用い, 子宮内膜における糖代謝について検討した. 糖尿病群の子宮内膜ではglycogen phosphorylase活性低下が原因と思われるglyoogenの蓄積を認めた. さらに糖尿病群ではhexokinase,phosphofructkinase活性が有意の増加を示したにもかかわらず, pyruvate kinase活性には変化がなく, またズダンIII染色で糖尿病群の子宮内膜組織に脂質の沈着が認められたことより, 糖尿病家兎子宮内膜ではglucoseが解糖系で十分に利用されず, 途中から脂質代謝系に流出している可能性が示唆された. すなわち高血糖状態下では子宮内膜自体にも糖代謝異常によるエネルギー産生障害が生じるものと思われ, 上位中枢障害に加え, 着床の場である子宮内膜の機能障害も糖尿病における不妊の一因となっている可能性が示唆される.
3.Anti-progesterone剤であるRU-486をラット着床期に投与し, 子宮内膜glycogen代謝について検討した. RU-486はラット着床を阻害し, 子宮内膜ではglycogen phosphorylase活性増加によると思われるglycogen量の低下が認められ, RU-486の着床阻害作用は子宮内膜における糖代謝調節への影響によって起こっている可能性が示唆された. またRU-486のこの作用は, 血清progesterone,estadiol値より子宮内膜への直接作用のみならず黄体機能を介した作用による可能性も示唆された.

報告書

(2件)
  • 1987 実績報告書
  • 1986 実績報告書

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公開日: 1987-03-31   更新日: 2016-04-21  

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