研究課題/領域番号 |
61570828
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
耳鼻咽喉科学
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研究機関 | 横浜市立大学 |
研究代表者 |
澤木 修二 (沢木 修二) 横浜市立大学, 医学部, 教授 (20045933)
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研究分担者 |
宮田 佳代子 横浜市大, 医学部, 助手 (40200183)
持松 いづみ (持松 いずみ) 横浜市大, 医学部, 講師 (10166332)
佃 守 横浜市大, 医学部, 非常勤講師 (70142370)
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研究期間 (年度) |
1986 – 1988
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
1988年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1987年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1986年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
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キーワード | 頭頸部がん / インターロイキン-2 / 受動免疫療法 / Tumor Infiltrating lymphocyte / lymphokine activated-mixed lymphocyte tumor cell culture細胞 / 頭頚部がん / Interleukin-2 / Tumor infiltrating lymphocyte / 免疫療法 |
研究概要 |
がん患者では免疫能の低下が著しい。このことは頭頸部がんにおいても同様である。特に上咽頭癌は免疫監視機構の破綻が強く、これが予後を決定する因子である。それ故、頭頸部がんの治療成績を向上させるには従来の放射線、化学療法に加えてより的確な免疫療法が望まれ、IL-2によってin vitroで機能を増強した細胞の移入(adoptive immunatherapy)が行われるようになってきた。移入細胞として、末梢血単核細胞をIL-2で刺激して誘導されるlymphokine activated kliller(LAK)細胞、腫瘍に浸潤した細胞tumorinfilt rating lymphocite(TIL)をLI-2を用いて誘導したLA-TIL細胞、autologous tumor cellで刺激後、IL-2を用いて誘導したLA-MLTC細胞が用いられる。本研究ではこれらを得る有効な方法につき検討した。 患者より腫瘍組織を採取し、細切後培養フラスコに固着、浮遊する細胞をTIL細胞として取り出し、IL-2加培養液で培養後LA-TIL細胞を得た。固着細胞は自己腫瘍細胞の樹立に用いた。また末梢血より分離した末梢血単核細胞をIL-2加培養液で培養し、LAK細胞を誘導した。LA-MLTC細胞は樹立した腫瘍細胞で刺激後IL-2加培養液で培養して得た。 自己腫瘍樹立細胞として下咽頭癌以外の18検体を得た。TILの増殖はIL-2添加培養後30〜70日で最大となりその後減少す。その最大数はLAKの25.6倍に対し101.3倍であった。LA-TILの抗腫瘍活性はIL-2存在下に20〜30日間培養後ではLAKよりも強い抗腫瘍活性を示した。LAKの培養条件の検討では培養液としてAIM-VまたはTIL mediaにAB血清2%を加えたものが最もよく増殖し、これにCD3を加えると増殖率はさらに上昇した。またIL-2を共合し高い抗腫瘍活性を示すcytokineとしては、LAkではINF-γ、TNF、TILではINFであった。LA-MLTC細胞はLAK細胞に比べ一般に抗腫瘍活性が高く、自己腫瘍細胞に対する抗腫瘍活性も高かった。
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