研究概要 |
本研究では研究課題について以下の研究を行った。実験方法としてはラットを用いて水,0.9%食塩水,2.7%食塩水を単独に供与する方法と上記三種類を同時に供与する方法を用いた。 1:正常ラットにおける嗜好性について 三種類を同時に供与した時、総飲水量 23ml)の約80%は水を嗜好しているが単独に供与した時は0.9%食塩水,水,2.7%食塩水の順であった。 2:飲水刺激剤をラットに投与した時の嗜好性の変化について 飲水刺激方法としては(【i】)Hypovolemic thirst(isoproterenol,Polyethyleme Glycol.compoand48/80)と(【ii】)Hypertonic thirst(5.8%食塩水)を用いた。Hypovolemic thirstHypertonic thirst 刺激共に三種共存の時は〔1〕の場合と同様、水を最も嗜好し、次に0.9%食塩水、2.7%食塩水の順であった。一方単独供与ではHypovolemicthirstでは0.9%食塩水を最もよく飲水していたがHypertonic thirstでは水と0.9%食塩水間には有意の差はみられなかった。 3:慢性的にアンギオテンシン(A【II】)をラットの脳室内に投与した時の食塩水嗜好性と血圧について A【II】の持続注入はAlzet minipump(2001)を用いて27.5ng/μl/hの割合で7日間注入した。注入前には水嗜好であったラットがA【II】注入後に0.9%食塩水を嗜好するようになるタイプのラットが30【III】中5匹出現した。これらのタイプのラットの血圧を2カ月間尾静脈より血圧を測定したが必ずしも高血圧とはなって、いなかった。 4:飲水刺激剤の視床下部カテコールアミン代謝に与える効果について 飲水刺激剤(compound 48/80)を投与すると視床下部内のカテユールアミン代謝が著しく増加した。
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