研究分担者 |
下島 孝裕 城西歯科大学, 歯学部, 助手 (60146230)
佐藤 巌雄 城西歯科大学, 歯学部, 助手 (30196216)
栗原 徳善 城西歯科大学, 歯学部, 助手 (10186512)
渡辺 幸男 城西歯科大学, 歯学部, 講師 (90118589)
楠 公仁 城西歯科大学, 歯学部, 助教授 (50120431)
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研究概要 |
骨吸収関連細胞および骨吸収活性化液性因子検索のために, 教室では合成ハイドロキシアパタイト(HA)にマーカーとして^<45>Caを化合した^<45>Ca-HAを用いた骨吸収実験法を開発し, ヒト末梢血単球がHA破壊(貧食を含む)作用を有すること, さらにヒト末梢血白血球培養上清(PBL-Sup)がその破壊作用を増強することを確認してきた. つまり, 生化学的実験からヒト単球は乳酸, クエン酸を分泌し, その分泌量がPBL-Sup添加により, とくにクエン酸でその増加が著明に認められたこと, さらにその増加時期と, ヒト単球によるHA破壊活性の増強時期とが一致するデーターを得た. 一方, ヒト単球の代表的機能の一つである貧食活性についての検討より, HA破壊は培養24時間から認められるのに対し, HAの貧食は培養96時間以後に認められるという結果を得ていることなどを総合的に考察してみると, ヒト単球はHAを破壊する機能を有し, さらに従来いわゆるOAFと言われてきているサイトカイン(本実験ではPBL-Supが相当する)がこの破壊作用に対しての増強作用を示したことから, PBL-SupはOAF様活性を有することが示された. さらに, 以上の生化学的データーを裏づけるために, 形態学的な方面からの検討を加えた. 光顕的なヒト単球・HA混合培養系の観察から多くの単球がHA粒子に付着している像を確認することができ, ついで電顕的観察を試みた. 透過型および走査型電顕による所見から, 単球とHAとの付着さらには, HAに対し単球が多くの小突起を出現させている所見が得られた.
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