研究課題/領域番号 |
61570929
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
補綴理工系歯学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
高橋 純造 阪大, 歯学部, 助教授 (80029149)
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研究分担者 |
荘村 泰治 大阪大学, 歯学部, 助手 (10154692)
岡崎 正之 大阪大学, 歯学部, 講師 (30107073)
木村 博 大阪大学, 歯学部, 教授 (70036218)
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研究期間 (年度) |
1986
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研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1986年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | 疲労特性 / チタン-ニッケル合金 / 超弾性 / 熱処理 / キャストクラスプ |
研究概要 |
キャストクラスプは、口腔内補綴物の一つである部分床義歯の維持装置であり、耐疲労特性が要求される。一方、Ti-Ni合金の変態温度は、熱処理や合金組成の影響をうけ、また合金の機械的性質とくに超弾性に大きな影響を与える。そこで我々は、Ti-Ni合金鋳造体を熱処理し、その を講入した低温示差走査熱量計(L-DSC)にて測定し、その疲労特性を講入したクラスプ疲労試験機にて測定した。疲労試験は一本の試料の破断に200万回要する場合、約半月かかることもあり十分なデータは得られていないが、熱処理により耐疲労特性の向上の傾向が見られた。超弾性の引張試験による検討の結果、400℃30分の熱処理により試料の超弾性は飛躍的に向上した。またこの熱処理にともなって変態温度の上昇が認められた(別記上記2つの研究発表参照)。また鋳造のままの試料における繰り返し曲げ荷重と変形との関係についても有益な知見が得られた(別記最後の研究発表参照)。 今後、疲労試験の継続により当初研究課題の充実を計るつもりである。一方、これまでの試料の鋳造は、リン酸塩系鋳型材によって行われてきたが合金酸化抑制を目的とした新しいカルシア系鋳型材を開発中であり、それを利用することにより鋳造体の機械的性質は向上することが考えられるので、その鋳造体試料の熱処理効果をさらに検討していきたい。
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