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アコニチンの生合成前駆体に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 61570990
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 化学系薬学
研究機関東北大学

研究代表者

遠藤 勝也  東北大, 薬学部, 助教授 (50004429)

研究期間 (年度) 1986
研究課題ステータス 完了 (1986年度)
配分額 *注記
1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
1986年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
キーワードAconilum Roots / Non Alkaloids / β-Sitosterol / Sterol glucoside / Sterol Esters / Unsaturated Fatty Acids / Linoleic Acid / Glycerides / Pinoresinol / Lariciresinol / Lignan
研究概要

漢方で冷・寒に対する主薬の筆頭にあげられる生薬「附子」即ちトリカブト塊根にはアコニチンを代表とするアルカロイド類の存在することは古くから知られていたが、その他の成分としては数種の糖類やアミノ酸が報告されているにすぎず、また各成分の生合成系路も明らかではない。
今回私がヤマトリカブト塊根の非アルカロイド成分について詳細な検索を行なったところ、遊離のβ-シトステロールと共にそのグルコシドおよび直鎖脂肪酸エステルを多量に含むことが知られた。また直鎖脂肪酸はモノグリセリド,ジグリセリドおよびトリグリセリドの形でもかなりの量が得られた。なおこれらの成分の構成脂肪酸としてはC-18の不飽和脂肪酸であるリノール酸が主でリノレン酸がこれに次ぎ、オレイン酸は少量であった。これに対し微量に認められる飽和脂肪酸ではC-18のステアリンは殆んど検出されず、C-16のパルチミン酸より成っていたことは、トリカブトでは飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸の代謝系が炭素数で明確に区別されていることを示唆するものとして興味深い。主成分の不飽和脂肪酸は必須脂肪酸として体機能調節に不可欠の要素であることや、ジグリセリドが血液の酸素供給能に関連した薬理活性をもつこと、さらにβ-シトステロールのグリコシドは抗肝炎作用,脂肪酸エステルは抗炎症活性を示すことなどから、これらの成分が附子の薬効の一端を担っていることを示唆していると考えられる。
この他ヤマトリカブト塊根からはホスホジェステラーゼ阻害活性をもつピノレジノールおよびラリシレジノールの2種のリグナンが得られた。この種の化合物がトリカブト類から得られた前例は無く、トリカブトの代謝系の多種性を示しており、これらの新成分の薬理活性の実用的な効果の問題と共に興味ある知見と考えられる。なおILC等の所見ではまだ多くの成分の存在が知られ、今後の検討が望まれる。

報告書

(1件)
  • 1986 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 遠藤勝也: 生薬学雑誌. (1987)

    • 関連する報告書
      1986 実績報告書

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公開日: 1987-03-31   更新日: 2016-04-21  

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