研究課題/領域番号 |
61570995
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
化学系薬学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
三川 潮 東大, 薬学部, 教授 (60012613)
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研究期間 (年度) |
1986
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研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
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配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1986年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | アグロバクテリウム / Riプラズミド / 毛状根 / 代謝産物 / Cassia / 色素 / Beta / 薬用人参 / タバコ / 甘草 |
研究概要 |
Agrobacterium rkizogenesによる毛状根の発生と毛状根の培養、代謝産物の生産確認、植物体の再生について検討した。先ずタバコについては固体培地での毛状根培養プレートに光照射することにより再生植物体が得られた。再生植物体でのAgrobacterium遺伝子発現は、オパイン分析により確認した。即ち再生植物の葉を抽出し、電気泳動によりアグロピン、マンノピンの存在を確認した。再生植物体は様により著るしく形態が異なりRiプラズミドによる形質転換の際の葉のちぢれなどが顕著に表われている。葉のニコチン含量は1%をこすものもあり、通常の植物より高い価を示した。これはRiプラズミドのため不稔となり、また植物体の背が低くなったため摘心と同じ影響が出たとも考えられさらに検討が必要である。同様な実験は食用ニンジンでも可能であり、再生植物体が得られた。さらに現在迄にCassia属植物4種、薬用人参、赤カブ、甘草で毛状根培養に成功し、Cassia属植物の毛状根について生成色素を分析した結果、通常の植物根とは成分が大幅に異なることが判明した。即ち通常植物より反応が先に進んだキサントン化合物が主成分となっている。赤カブの毛状根はその中心部に色素を産成し、ベタシアニンの生産が可能であることを示している。薬用人参については、無菌植物体を得ることが困難であったので鉢植え植物体の茎に菌を接種する方法と根を滅菌しディスク状に切り接種する方法により毛状根の発生に成功し、固体培地培養をへて液体培養に成功した。薬用人参の有効成分であるサポニンの生産については薄層クロマトグラフィーにより確認され、現在液体クロマトグラフィーにより定量分析を行なっている。甘草については毛状根の形成に成功し現在成分の分析中である。
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