• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

クラウン化キノン類の合成

研究課題

研究課題/領域番号 61571006
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 化学系薬学
研究機関九州大学

研究代表者

早川 謙二  九大, 薬学部, 助手 (80142074)

研究期間 (年度) 1986
研究課題ステータス 完了 (1986年度)
配分額 *注記
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1986年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
キーワードクラウン化キノン / ディールス・アルダー反応 / 酸化還元電位 / 脳内アミン / CT-錯体 / イオン捕捉 / 二点相互作用
研究概要

本研究は、生体内の酸化還元系に関わる重要な物質であるキノン類とアルカリ金属イオンやアンモニウムイオンを取り込み、運搬する能力を有するクラウンエーテルを同一分子内に兼備した分子の設計、合成及びその機能について検討(評価)することを目的としている。
まず原料であるピロガロールの端の水酸基一つを選択的に保護(ベンジルエーテル)した後、残る1,2-ジオール部分に1,ω-ジハロポリエーテルを反応させてクラウンエーテル環(15-クラウン-5,18-クラウン-6等)を形成することに成功した。更に接触水添により保護基をはずしフェノールとした後Fremy-塩により酸化することにより目的とするクラウン化キノンを深赤色の結晶性化合物として得ることに成功した。
本化合物は、シクロペンタジエン,テバイン,ブタジエン等、各種ジエン化合物と容易に反応してDiels-Alder付加体を高収率で与えることが判明し、特にブタジエン付加体は、更に脱水素芳香族化することによりクラウン化ナフトキノン類へと導くことが出来た。
上記クラウン化キノン類の酸化還元電位をサイクリックボルタンメトリーで測定し、アルカリ金属イオンの及ぼす効果を調べた結果、キノンだけでは見られない著しいイオン取り込みによる電位の変化が観測され、クラウンエーテルとキノンの両官能基が互いに影響し合っていることが判明した。
更にこれらクラウン化キノン類とドーパミン、トリプタミン等、脳内アミン類の塩酸塩との相互作用をUV-スペクトルを用いて調べたところ、両者は芳香環部分でのCT-錯体形成とクラウン環部分でのイオン取込みによる二点相互作用を行い、これら生体内アミンを選択的に認識する能力を有していることが判明した。今後、本化合物は、脳の機能にとって重要な脳内アミン類の捕捉・運搬剤としての可能性を秘めている。

報告書

(1件)
  • 1986 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 早川謙二,城戸啓子,兼松顕: J.Chem.Soc.,Chem.Commun. 268-269 (1986)

    • 関連する報告書
      1986 実績報告書
  • [文献書誌] 早川謙二,城戸啓子,兼松顕: J.Org.Chem.

    • 関連する報告書
      1986 実績報告書

URL: 

公開日: 1987-03-31   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi