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リチェーション反応を利用するベンゾナフトピラン系抗生物質の合成

研究課題

研究課題/領域番号 61571008
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 化学系薬学
研究機関長崎大学

研究代表者

渡辺 三明  長崎大学, 薬学部, 助手 (10039654)

研究期間 (年度) 1986 – 1987
研究課題ステータス 完了 (1987年度)
配分額 *注記
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1987年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1986年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
キーワードリチェーション反応 / オルトトルアミド / トルアミドアニオン / ホモフタル酸無水物 / ベンゾナフトピラン / WS-5995A / オルト-トルアミド
研究概要

オルトトルアミド類を非求核性強塩基(例えばLDA等)と処理して生成するトルアミドアニオン活性種を用いて, ベンゾナフトピラン系抗生物質WS-5995Aの合成を行った. 本研究では, ベンゾナフトピラン環の構築成分としてホモフタル酸無水物(HA)の利用を検討した. このため初年度には, HAに対する各種求核試剤の反応を精査し, アニリン等の弱い求核試剤とHAとの反応ではHAの3位カルボニルヘ求核攻撃がまず進行し, ついで1位カルボニルと閉環しN-アリルホモフタルイミド類が生成することを明らかにした. 一方, 各種カルバニオン類等強い求核剤とHAとの反応では, HAの1位カルボニルへ求核攻撃した化合物が得られた. この反応生の差は, 強い求核剤の場合, 求核試剤がまずHAの4位水素を引き抜き活性の高い3位カルボニル基がエノールアニオンとなり, その結果求核剤は1位カルボニル基にのみ攻撃したと考察できる. 従来このようなHAの1位カルボニルへの求核攻撃は報告例のない全く新しいHAの反応である. これら初年度の知見を基に, 最終年度はオルトトルアミドアニオンとHAとの反応を行い, 前のカルバニオン類と同様, この反応でも1位カルボニル基へ求核攻撃が進行することを明らかにした. この反応を鍵反応とし, 分子内塩基性閉環を経て形式上HAへの炭素挿入を達成し, HAから1.3-ジヒドロキシナフタレン環への変換が可能となった. これらの化合物は, 酸化ついでラクトン化を経てベンゾナフトピラン系抗生物質WS-5995Aのメチルエーテル体合成に使用された. これらの成果の一部は, 昭和61年度(熊本・12月6日)及び昭和62年度(福岡・11月7日)の日本薬学会九州支部大会ですでに報告している. また, 日本薬学会第108再会(広島・4月4日)で発表予定である.

報告書

(2件)
  • 1987 研究成果報告書概要
  • 1986 実績報告書

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公開日: 1987-03-31   更新日: 2016-04-21  

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