研究課題/領域番号 |
61571087
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
医学一般
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研究機関 | 愛知県心身障害者コロニー発達障害研究所 |
研究代表者 |
芝垣 正光 愛知県コロニー研究所, 生理学部, 主任研究員 (40124531)
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研究分担者 |
伊藤 宗之 愛知県コロニー, 研究所・生理学部, 部長 (80100155)
清野 茂博 鳴門教育大学, 教授 (80090413)
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研究期間 (年度) |
1986 – 1988
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1988年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1987年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1986年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | 精神遅滞児 / 覚醒・睡眠リズム / 鳥瞰図 / 障害モデル動物 / 豊環境 / 学習行動障害改善 / 脳の可塑性 / 皮ふ刺激に対する大脳皮質・視床の反応 / 注意 / 空間的・時間的特性 / 視覚情報処理 / 髭の変位 / 大脳皮質体知覚領 / 解剖学的検討 / 睡眠 / 小頭症ラット / 遊泳不動テスト / ユニット反応 |
研究概要 |
精神遅滞児の覚醒・睡眠のリズムを検討するため、脳波を多部位から導出し、その記録を高速フーリエ変換によるパワスペクトル分析をおこなった。デルタ、シータ、スピンドル、ベータの周波数帯域についての鳥瞰図法分析を試みた。結果、A群(正常)では、ノンレム睡眠の深い眠りのところでデルタ波の高い山、浅い眠りのところでは紡錘波のこれらの山に終夜を通じてリズム(周期的なくり返し)がみられた。B群(異常)では、デルタ波によるリズムはみられたが、紡錘波によるリズムはみられなかった。C群(異常)では、デルタ波と紡錘波によるいずれにもリズムがみられなかった。昼間の臨床脳波診断との関係をみると、B、C群ではA群に比べて異常脳波が多く、またB、C群はA群より、C群はB群より発達指数の低いことが明らかになった。 障害モデル動物を、豊環境で育てた結果、学習行動障害が改善された。このような効果は、妊娠中だけ豊環境においたラットからの出生仔にも見られた。障害の(リ)ハビリテーションには多様な手法が提唱されており、その効果についても異論も多い現状だが、このような豊環境データは、主にラットに限られているけれども、すべての障害訓練のベースにある。共通した機序を示唆しているように思われる。 大脳皮質のタル型の配置はラットの生後5日齢で完成する。しかし15日齢ぐらまでは、この局所性は柔軟である。一部のタル型に徴小な損傷を作っても、その後の発達に伴って、その損傷を避けるようにタル型は再生した。また、大脳皮質・視床の反応は、皮ふ刺激の位置・速さの要素に反応し、神経細胞の形態と相関があった。精神遅滞児の脳活動を考える上での基礎となる脳全体の神経回路網が検討された。
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