研究概要 |
昭和61年, 62年両年度で補助を受けミニコン支援による画像データベースシステムの構築を行ってきた. 初年度には学内研究予算によりミニコン(U-300)に40MBのディスクカートリッジ装置の増設と, 本研究費によるパソコンの接続が実現したハードウェアシステムが完成した. このシステムを利用した成果として「モアレ画像による脊柱側弯症診断のための計測システム」として整形外科学会基礎学術集会で報告するとともに学会誌等に掲載された. 一方画像データベースの基本となる画像の蓄積も少しづつ増加させつつ,画像データの圧縮法, 立体表示並びにパソコンとミニコン間のデータ転送に関わるソフトウエアの開発を行った. これらの成果は「ミニコン支援型モアレ画像データベースシステム」として昭和62年度画像電子学会全国大会で報告した. 昭和62年度には81例の画像を保存した. しかしながら画像データベースとして準備した数値・記号情報部と図形情報部で使用したソフトウエアの相違によりその互換性が問題となった. このためこれらの互換性を保つためのプログラム開発に力を注ぎつつ, 保存したデータを利用し種々の計測を行い「被服設計支援型モアレ画像データベースシステム」として画像電子学会誌に報告した. また脊柱側弯症診断支援として"Moire Image Data Base System for the Scolioses Diagnosis"を大阪-上海BMEシンポジュウムで報告した. 上記のように画像データの保存方法やその画像表示方法, さらにはその計測方法について種々の成果をあげることができた. しかしながら画像データの蓄積には多大な時間と人手が必要であり, 医療現場での支援システムとするためにはさらなるデータの増加が必要である. このため今後この研究ではデータを増加させる一方, 他の医用画像データに対する支援システムとするためのデータ収集を行う計画である.
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