研究概要 |
遠隔操作法によるアルペンスキーロボットは既に開発した(1985). このアルペンスキーロボットは, 左右の股関節を独立して, 回旋(内旋・外旋)することによって, プルーク・ボーゲン,シュテムターン,パラレルターンなどのスキー技術で回転することができる. そこで, 本研究では, 1. 股関節の内転と外転によって, パラレルターンやウェーデルンが行えるアルペンスキーロボットを開発した. 2. さらに脚部の屈曲と伸展によって, パラレルターンやウェーデルンが行えるアルペンスキーロボットも開発した. 以上によって, アルペンスキーロボットの3種類,股関節の回旋モデル,股関節の開閉モデル,脚部の屈伸モデルが完成したことになる. それぞれの回転の動作要素としては第一に, 股関節の回旋や開閉, あるいは脚図の屈伸によって, スキーのエッジングを行うことであり第二に, スキーのサイドカットを 回転させたい回転孤の曲率半径に設定することである. 大腿部長軸の回転(股関節)のみが許される1本の剛体スキー・モデルにより, ターンの力学の定式化を試みた. いくつかの仮定や近似のもとで, コンピューターシュミレーションをおこなったところ, 基本的なターンは大体再現できそうであることがわかった. そしてこれらの一本スキーモデルをさらに開脚モデル(二本スキーモデル)に拡張することにし, その前段階として, パーソナル・コンピューター(NEC,PC-9800シリーズ)上に, プルークボーゲン,シュテムターン,パラレルターンの図形表示プログラムが, N88BASICを用いて開発した.
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