研究課題/領域番号 |
61580180
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
放射線生物学
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
佐々木 弘 九州大学, 医学部, 助教授 (10037369)
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研究期間 (年度) |
1986 – 1988
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
1988年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1987年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1986年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | 温度感受性変異細胞 / 細胞致死 / 潜在致死損傷 / 電離放射線 / 染色体凝縮 / カフェイン / ユビキチン / X線 / 高張塩溶液 / 放射線損傷 / 潜在致死損傷の発現 / X線感受性の細胞周期依存 / 細胞致死機構 / 温度感受性変異哺乳動物細胞 |
研究概要 |
BHK細胞由来の温度感受性変異株(ts ミュータント)を用いて潜在致死損傷(DLD)の発現における染色体凝縮(Chromosome Condensation)に伴うDNAクロマチンのコンホーメーション変化の役割について検討してきた。これまでに得た主な知見は次の通りである:1)染色体凝縮開始の制御機構がtsであるBN2株では非許容温度(40℃)下で細胞周期に関係なくPCC(Premature Chromosome Condensation)が起きるが、X線照射後にその様な状態にするとPLD著しく発現する。2)カフェインもDNA合成阻害剤下ではS期に同調されたtsミュータント(8株)に許容温度(33.5℃)でPCCを誘発するが、非許容温度ではBN75、BN250、BTN1株でPCC誘発が抑えられる。3)DNA合成阻害下でカフェインによりPCCを誘発させることによりPLDは著しく発現する。しかし、カフェイン単独処理によるPLD発現はPCC誘発を阻害する蛋白合成阻害剤により抑えられないので、この場合はPCCとは関係ない。4)BN75株を非許容温度で前処理するとカフェインによるPLD発現が抑制される。 以上の結果から、非許容温度(BN2)とカフェインによるPLD発現機構として次の様なモデルを考えている。BN2は染色体凝縮を起こす引き金蛋白のリプレッサー(RCC1)がtsで、非許容温度でこわれPCCが誘発される。一方カフェインによるPCC誘発とPLD発現にはBN75のts遺伝子が関与している可能性があり、これはユビキチン活性化酵素をコードしている事がすでに明らかにされている。カフェインはユビキチン系(Ubiquitin System)を介して、DNA合成阻害下ではRCC1をこわしてPCCを誘発したり、カフェイン単独でもヒストンを分解することによりDNAクロマチンのコンホーメーションを変え、それに伴いPLDを致死損傷として発現させているのではないかと想像している。
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