研究課題/領域番号 |
61580211
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
自然地理学
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
鈴木 裕一 筑波大学, 地球科学系, 講師 (70015858)
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研究分担者 |
安原 正也 通商産業省工業技術院, 地質調査所・環境地質部, 主任研究官 (40358205)
田瀬 則雄 筑波大学, 地球科学系, 講師 (40133011)
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研究期間 (年度) |
1986 – 1988
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1988年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
1987年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
1986年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
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キーワード | 透水係数 / 地下水 / 帯水槽 / 不均質性 / 浸透過程 / 透水係数の不均質性 / 排水過程 / 土壌中のパイプ / 大間隙 / パイプ / 数値モデル / サンドボックスモデル / 透水係数の不均一性 |
研究概要 |
本研究において得られた研究成果の概要は次の通りである。 1、透水係数の空間的変化に関する考察を行い、そのモデル化について検討を行った。透水係数の空間的な変化の実態はきわめて多様であり、そしてその空間的変化の取り扱い方には、なお難しい問題が残されていることがわかった。 2、地下水の流動に及ぼす帯水層の不均質性の効果について、いろいろな不均質な場を想定して、数値実験を行った。その一例を次に示す。大小二つの透水係数を有する物質を考え、その二つの物質から帯水層が構成されているものとする。その帯水層が格子状に分割され、それぞれの格子の透水係数が隣合う格子の透水係数と異なるものとした。計算の結果、帯水層全体の透水係数は、その二つの透水係数の相乗平均に近似的に等しくなることなどが確認された。また、透水係数の空間的変化は水頭の分布、流線の形状に対しても、かなり顕著な影響を与えることが確認された。 3、実際の地下水流動と透水係数の空間的変動の対応を調べるために、具体例として会津盆地をとり上げた。ボーリングデータの収集を行い、帯水層の実態を明らかにすることを試みたが、十分なデータが集まらなかったため、適切な解釈をするにはいたらなかった。しかしながら水質の分布からみて、透水性の空間的な変動の存在が推定された。 4、本研究に先行して調査を開始した関東ローム層の透水係数の異方性に関する研究において、地層中に無数の小さなパイプ、マクロポアが確認された。そこでパイプを有する土壌中の不飽和浸透についての実験をサンドボックスを用いて行った。主として浸透過程、排水過程におけるパイプの効果について検討を行った。その結果、浸透過程と排水過程におけるパイプの役割はきわめて重要であることがわかった。
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