研究概要 |
(1)附属小学校における2ヶ月間にわたる複式授業の観察, 離島僻地の学校や学級の実態調査, 各種の文献調査の結果, 複式授業の特殊性, 各種の障害, 授業へ高率の悪さなどの問題点が明確になった. また, その様な問題点の解消にマイコンの利用が有効であることがわかった. (2)複式学級の算数の授業や学習指導のためのプログラムやコーヌウエアを開発し, 実験授業を行なった. (3)複式授業の難点の1つに間接指導がある. 一方に教師が直接指導にあたっている際, 他方の学年では, マイコンを利用した, いわゆるCAI的な利用をすることにより, 間接指導の改善に有効であることがわかった. (4)複式学級の学習指導上の問題点の1つに, 児童の考え方が固定化する傾向があることがわかった. 複式学級間のパソコン通信により, 両学級間の児童の考え方を連絡し合うことで, 児童の考え方が多様化するなど, 間接的な集合指導の効果があることを実証された. また, BBS(電子掲示板)等を利用した, 僻地の学校間のパソコン通信は情報交換が早く, 正確にできるための様々な利用が考えられる. 早い時期の普及が望まれるが, 実験の結果では, 本土と離島間では通信の状態が良くなかった. 今後, 研究を重ねていく必要がある. (5)簡単なプログラムの作成等を, BASICとLOGOの両言語を仮用させて, 児童に試みた結果, 図形教材を扱うにはLOGOの方が適当であることがわかった.
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