研究概要 |
算数・数学科では、「知識・理解」や「技能」のほかに「数学的な考え方」や「関心・態度」等の評価の観点がある。前者は、ペーパーテスト等によって比較的容易に評価されるが、後者の評価は、学校数学では大切なことといわれながら、指導の成果を客観的に測る評価尺度がないことなどから、この面の評価が軽視されてきた。 本研究では、児童・生徒の数学学習に対する興味や関心・態度面の評価方法に焦点をあて、従来から取り組んできた「オープン・エンドな問題」や「問題の発展的な扱い」、による指導を通して、それらを評価する方法を開発し、それを体系化することであった。 前年度までの研究では、「問題づくり」の授業を通して、児童・生徒の関心・態度の変容とその評価方法の開発が中心に行われ、山形,東京,神奈川,福岡の小・中・高校で、多くの実践的研究が行われ、資料が収集された。本年度は、これらを体系的に整理し、検証のための授業を行い、問題づくりの授業を通して、児童・生徒の関心・態度を評価が可能であることが確かめられた。 その成果は、それぞれ地区(山形,東京,福岡)ごとのテーマにもとずき研究資料「算数・数学科における関心・態度の評価方法の体系化に関する研究」(B5版172ページ)としてまとめた。また、来年度中に、これまでの研究成果をまとめて公刊するつもりである。
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