研究概要 |
本研究発足以前にはゲルマニウム試料自身を光学共振器とする導波管モードの発振しか得られていなかったが, 本研究において初めて外部反射鏡を用いた準共焦点系の光学共振器中での発振に成功した. そのためにレーザービームの指向性が飛躍的に向上し, 分光特性, 偏光特性, 利得等についての正確な測定が可能となった. また機械的同調による波長選択の試みを行い, Fabri-Perot型干渉が有効に働くことを確かめた. しかし利得が充分大きくないために実用上充分な選択性を得ることはできなかった. 利得の大きさは発振機構により決っているために, 連続波長可変を可能にするためには発振機構自身に何らかの方法で変更を加え, より大きな利得を実現することが必要となった. そこでゲルマニウム結晶に一軸性応力を加えることを試み, 利得が顕著に増大する事を見出した. またその機構を定性的に明らかにすることができた. 従って, 今後応力下での発振光に対する機械的同調可能性に対して明るい見通しを得ることができた.
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