研究課題/領域番号 |
61840017
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研究種目 |
試験研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
有機化学一般
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
松本 澄 京都大学, 教養部, 助教授 (20026818)
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研究分担者 |
芳賀 隆弘 石原産業, 中央研究所, 副主幹
小林 栄 武田薬品, 開発五課, 課長
小泉 光男 光高圧機器, 代表取締役
橋本 史朗 京都大学, 教養部, 助手 (30026794)
岡本 忠 京都大学, 化学研究所, 助手 (50027067)
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研究期間 (年度) |
1986 – 1988
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
4,300千円 (直接経費: 4,300千円)
1988年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
1987年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1986年度: 3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
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キーワード | 高圧有機反応 / 求核置換反応 / アミノ化 / Diels-Alder反応 / Michael反応 / アミド / アザクラウン化合物 / 7ーホスファノルボルナジエン / 高圧反応 / π一過剰複素環化合物 / シクロファン / ビシクオクタジェン / エステルのアミノ化 |
研究概要 |
1.高圧下での芳香族求核置換反応:一般に芳香族求核置換反応は困難であることが知られている。しかし、トリフルオロメチル基を有するハロゲノピリジン、たとえば、3,5ージクロロー2,6ービス(トリフルオロメチル)ピリジンでは、高圧条件を用いると好収率でビスアミノ化合物が得られることが分った。この事に基づき、いくつかのアザクラウン化合物の芳香族求核置換反応による構造修飾に始めて成功した。さらに、同様の原理を用いて、生理活性の期待される連鎖複素環化合物の簡便合成法も開発中である。 2.安定な7ーホスファノルボルナジエン系の合成:ホスホールと三重結合性親ジエンとの反応では、Pーオキシドを失なってベンゼン環を生成してしまうのが常識である。しかし、ベンゼン環での立体的なこみあいを大きくするような三重結合性親ジエンと多置換ホスホールとの超高圧Diels-Alder反応によって始めて安定(100℃まで)は7ーホスファノルボルナジエン系の合成に成功した。 3.高圧下でのC=0への求核置換反応:具体的な例としては、エステルやラクトンのアミノ化であって、アルキルアルミニウムアミドや三臭化ホウ素を試剤もしくは触媒として用いる常圧法との比較検討を行い、それぞれの長所・短所を明らかにした。たとえば、高圧法では、シアノ基やニトロ基はおかされないが、共役二重結合にはMichael付加がおこってしまうことが分った。また、高圧法は、加水分解処理を必要としないのでラクトンへの再閉環がないことも長所のひとつである。 4.高圧不斉Michael反応:キニジンなどの不斉触媒と高圧との組合せによって不斉Michael付加がどの程度可能であるかを追究し、今後の分子設計への指針を示した。
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