研究課題/領域番号 |
61840026
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研究種目 |
試験研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
鉱物学
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研究機関 | 東北大学 (1988) 愛媛大学 (1986-1987) |
研究代表者 |
大谷 栄治 東北大学, 理学部, 助教授 (60136306)
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研究期間 (年度) |
1986 – 1988
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
11,100千円 (直接経費: 11,100千円)
1988年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1987年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1986年度: 9,800千円 (直接経費: 9,800千円)
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キーワード | ガイドブロック / 超高圧 / 超高温 / マルチアンビル / ペロブスカイト / メージャライトガ一ネット / 相転移 / 融解 / 高温 / 正方晶ガーネット・メージャライトガーネット / Mgペロブスカイト / リキダス相 / 高圧 / 高圧プレス / アンビル |
研究概要 |
本研究の目的は、(1)超高圧高温を発生するための新しい型のガイドブロックを設計試作し、それを用いて、高温高圧実験を可能にし実用化すること(2)実用化したシステムを用いて、地球内部の構造を明らかにするために重要な珪酸塩系の高温高圧相平衡実験と融解実験を行うことであった。このうち、(1)のガイドブロックの試作と高温高圧の発生に関しては、本研究を通じて試作を完了し、一軸プレスとマルチアンビル装置を組み合わせることにより、最高25GPaの圧力と2400°Cの超高温を安定に発生させることが可能となった。このような超高圧超高温は、現在マルチアンビルで到達可能な世界最高水準のものである。そして実際に下部マントルを構成する主要高圧相であるMgSiO_3ペロブスカイトの合成にも成功した。(2)の珪酸塩系の高温高圧相平衡実験に関しては、25GPaまでの圧力でいくつかの実験を作った。すなわち(a)MaSiO_3-FeSiO_3-Al_2O_3系の相平衡関係を1800°Cにおいて25GPaまで明らかにした。これによって、正方晶が一ネットの安定領域が実験的に明らかになり、正方晶が一ネットからペロブスカイト構造への相転移の境界を決定することができた。(b)始源的なアントル組成であるパイロライト組成とコンドライトアントル組成の相平衡及び溶解関係を25GPaの圧力まで明らかにした。これによって、15〜24GPaではメージャライトが一ネットがリキダス相となり、これ以上の圧力では、Mg-ペロブスカイトがリキダス相となることが明らかになった。 (c)さらに、超高圧下でのメージャライトが一ネットと珪酸塩融液間の微量元素の分配関係をEPMA及びSIMSを用いて明らかにした。なおSIMSによる測定は、筑波大学との共同研究として実施した。以上の(2)の実験によって、本試験研究によって試作した高温高圧システムが、世界最高水準の能を発揮できることが実証された。
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