研究分担者 |
新美 智秀 名古屋大学, 工学部, 助手 (70164522)
山下 博史 名古屋大学, 工学部, 助教授 (40111835)
山下 新太郎 名古屋大学, 工学部, 助教授 (20023236)
藤田 秀臣 名古屋大学, 工学部, 教授 (10023136)
中村 育雄 名古屋大学, 工学部, 教授 (00023127)
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研究概要 |
本研究では, パーソナルコンーピュータと高感度ビジコンカメラを一体化し, ヨウ素(I_2)のレーザ誘起けい光を用いて可視化した流れ場を対象として, その3次元的な構造を解析するCAV(Computer Aided Visualization)システムを開発した. すなわちこのシステムは, 流れ場中に入射したレーザシートの切断面によって可視化した2次元画像を高感度ビジコンカメラを用いて撮影し, パーソナルコンピュータを用いた多くの切断面画像の蓄積から流れ場の3次元データを構築するものである. さらに, これらのデータからコンビュータにより任意断面における画像(CT;Computer tomography)の再生を可能にした. また, 任意断面における画像を再生するソフトウェアに関して, レーザシートとビジコンカメラの位置, 画像データの入力, 画像の重ね合わせによる雑音の除去, 画像データの蓄積までの一連の操作をパーソナルコンピュータを用いて自動化するとともに, その高速化を行った. さらに, けい光強度分布の等高線および擬似カラー表示のソフトウェアも開発した. 本研究では, CAVシステムを気体がオリフィスを通して真空中へ膨張する際に形成される自由噴流および分子線装置の初段として重要な自由噴流とスキマーの干渉した流れ場に適用した. 自由噴流の流れ場に関して, 再生画像と直接撮影した画像の比較からシステムの有効性が検証された. さらに, 自由噴流とスキマーの干渉した流れ場に関しては, 通常では可視化が不可能な方向からの再生画像が得られ, 流れ場中に物体が存在する場合に本システムが非常に有用であることを示した. また, ヨウ素のけい光強度が密度に対応することを利用して, 流れ場の密度を定量的に画素単位で計測することが可能であり, けい光強度分布の等高線と擬似カラー表示が密度場の把握に非常に有効であることを示した.
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