研究分担者 |
坂本 雄二郎 (株)神戸製鋼所, 要素技術センター, 室長
川越 茂敏 九州大学, 総合理工学研究科, 助手 (10044546)
青木 俊之 九州大学, 総合理工学研究科, 助教授 (20150922)
SAKAMOTO Yuziro Mechanical Engineering Research Laboratory, Kobe Steel Lst.
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研究概要 |
1.管内における流れの上流と下流に二つの縮流部を設け, その間に衝撃波を閉じ込めることによって, 高圧力排ガスの制御と処理を行うという方法について, 衝撃波の閉じ込めに関する一次元流れモデルをつくり, 理論的研究を行った. 2.前後の理論モデルの数値計算により, 上流と下流の縮流部の断面積, 閉じ込め装置前後の流れの全圧比などの変化が衝撃波の閉じ込め状態に及ぼす影響が明らかになった. また閉じ込められる衝撃波を垂直衝撃波とし, 縮流部における流れの縮流係数を1とする理想的な場合の処理し得る排ガスの質量流量についての試料が得られた. 3.二つの縮流部における断面積が可変の衝撃波閉じ込め装置を製作し, 種々の圧力条件における流れをシュリーレン法で光学的に観察して, 衝撃波が実際に閉じ込められることを実験的に確認した, 二つの縮流部の間に発生する衝撃波の位置は, 縮流部断面積と両縮流部間の流路の断面積の比に強く依存し, 実際の衝撃波は, 壁面境界層あるいは噴流せん断層との干渉のため凝似衝撃波といることが明らかになった. 4.二つの縮流部間に閉じ込め衝撃波の位置は, 本研究の理論解析結果と比較的良く一致するが, 流れの全圧損失については, 理論値よりかなり大きいことが明らかになった. また縮流部における縮流係数の圧力比による変化についての定量的資料を得た. これにより, 衝撃波閉じ込め装置で制御・処理し得るガスの質量流量をある程度正確に見積ることができた. 5.上述の理論的研究ならびに実験的研究により, 衝撃波の閉じ込めという新しい方法による高圧力排ガスの流量制御及び減圧処理が可能であることが明らかとなり, 処理し得る排ガスの質量流量や減圧比などに関する資料が得られた.
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