研究課題/領域番号 |
61850050
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研究種目 |
試験研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
電子材料工学
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
畑 朋延 金沢大学, 工学部, 教授 (50019767)
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研究分担者 |
和佐 清孝 松下電器産業, 中央研究所, 室長
堀田 将 金沢大学, 工学部, 講師 (60199552)
長谷川 誠一 金沢大学, 工学部, 教授 (10019755)
WASA Kiyotaka Matsushita Electric Industrial
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研究期間 (年度) |
1986 – 1988
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
9,500千円 (直接経費: 9,500千円)
1988年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
1987年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1986年度: 6,000千円 (直接経費: 6,000千円)
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キーワード | 薄膜 / マグネトロンスパッタ / シリサイド / 傾斜機能材料 / プラズマ制御 / プラズマ発光分光分析 / 人工格子 / スパッタリング |
研究概要 |
これまでに、合金組成比を任意に制御できる低温・高速スパッタ法のハードウエアの開発はほぼ修了したと言うことが出来る。今年度は初旬には人口格子膜を形成し熱応力の緩和の研究を行った。これは、圧縮応力と引っ張り応力を1層ごとに相殺して応力を緩和する方法である。しかし、応力は緩和出来たが電気抵抗が余り下がらなかった。そこで、組成傾斜法で応力の緩和を試みた。 特に、最近材料の組成が傾斜的に変化した「傾斜機能材料」の有効性が認識され作成法が模索されているが、これにも本方法を適用を試みた「傾斜機能薄膜」は材料AからBへ徐々になめらかに組成比を変化させる必要がある。人工格子膜の時と同じターゲット配置でBc、Bmの値を連続的に変えれば組成は連続的に変わる筈である。この方法ではA、B間の遷移層の組成分布を任意の関数に制御できるという特長がある。例えば、直線傾斜接合を作る場合、実際に50〓づつ組成が段階的に変化するようにBc、Bm変化させた。この研究は現在も進めている最中で、応力緩和効果の一例を示す。 組成傾斜膜は熱応力の緩和に有効とされており、集積回路用電極の熱アニールの際シリサイド化による体積の縮小により発生する応力の緩和効果について調べた。1000〓の熱酸化シリコン(SiO_2)上に多結晶Si層0.5μm、TiSi_2層0.3μm2層膜の間に0.1μmおよび0.2μmの直線傾斜遷移層を挟んだ試料を700℃20分アニールし応力を調べた。その結果遷移層の無いものは2×10^9dyn/cm^2の張力が発生したのに対し、遷移層のあるものはアニール後も残留応力が減少し、特に0.2μm挟んだ場合の残留応力はほぼゼロとなり遷移層に応力緩和効果のあることが明らかとなった。
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