研究分担者 |
藤井 義正 住友金属鉱山(株), 光エレクトロニクスグループ, グループリーダー
柴田 淳 理学電機(株), 技師長
中塚 正大 大阪大学, レーザー核融合研究センター, 助教授 (20088462)
有留 宏明 大阪大学, 極限物質センター, 助教授 (70029552)
SHIBATA Atsushi Rigaku Corporation
中井 貞雄 大阪大学, 工学部, 教助 (10029019)
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研究概要 |
「レーザープラズマX線露光装置の開発」に関し, 研究代表者は, 研究分担者及びその他の共同研究者と協力して下記の研究を行い, 試験研究としての実績をあげた. (1)ガラスレーザー基本波(波長λ=1.06μm)及びその2倍(λ=0.53μm)3倍(λ=0.35μm)高調波を薄膜ターゲット及びバルクターゲットに投射した場合のX線変換効率, スペクトル, 方向性, ターゲット構造依存性, デブリスの量及びそのターゲット構造依存性等を測定した. これらの結果, レーザープラズマX線源の実用性が明らかとなった. (2)レーザーの高速繰り返し照射可能な, レコード薄型回転ターゲットを試作し, X線発生用ターゲットとして使用しうることを確認した. (3)露光用差圧真空シーリングを試作し, レーザープラズマからの軟X線による露光テストを行い, サブミクロンパターニングに成功した. (4)X線源となるレーザー装置は, 高繰返し, 平均高出力であるとともに, 単一パルス当りのエネルギーも必要である. さらに最も重要な特性としては集光性, 高効率波長変換が可能なために波面がそろっている必要がある. このため, ジグザグ光路のスラブ型ガラスレーザー「HIREX」を開発し, 単パルス当りノーマル発振で100J, Qスイッチパルス発振で3DJの出力を得た. 集光特性を確認し, X線発生に必要な10^<13>w/cm^2のパワー密度を達成した. (5)高繰返し波長変換に必要な, 重水素置換KDPを製作し, 高平均出力での動作時でも吸収による温度上昇のないことが確認された. 以上の成果より, 高繰返し固体レーザーを用いた高輝度X線源の総合性能が評価され, レーザープラズマX線露光装置が, 超微細加工に使用しうることが示された.
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