研究分担者 |
山村 彰 松下電工株式会社, 総合技術研究所, 技手
山下 洋一 大阪大学, 産業科研究所, 教務職員 (80174689)
溝口 理一郎 大阪大学, 産業科学研究所, 助教授 (20116106)
柳田 益造 大阪大学, 産業科学研究所, 助教授 (00116120)
YAMAMURA Akira Matsushita Electric Works, Ltd. Engineer
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研究概要 |
発音記号の代わりにバーコードを印刷しておいて, 使用者がそれをバーコードリーダーでなぞれば音声出力が得られるというような「音声辞書」の開発を目指た. 本研究は最終的には日本人の英語学習者のための英和辞典の開発を目指しており, その本来の対象言語は英語である. しかしここでは出力音声を本研究組織内で品質評価できるように, 対象を日本語とした. 英語の合成には, 合成単位ならびにセグメンテーション規則・合成規則を置き換えることによって, 対処できると考えられる. 主な研究成果は次の通りである. 1.高圧縮率の高品質音声合成方式について 高品質合成を実現するためには韻律制御が極めて重要であるが, これについては人間の発生による音声から抽出した韻律情報に基づくという方式が有効であることが確認された. 2.バーコード化について バーコード符号化による音声合成を当初から想定しており, パソコンによる音声バーコード印刷システムを開発した. 3.試作機の開発について 試作機は, (a)音声→バーコード変換システム(b)バーコード→音声変換システムとからなり, (a)はパソコン(PC-9801)上に, (b)はPARCOR合成カスタムLSIを用いたハードウェアとして実現した. 4.合成音声の品質について 素片合成により日本語の合成連続音声としては, かなり良い品質の音声が合成できる. 素片の品質並びに素片の接続方法に改良の余地が残されている. 5.分析手法の高度化について 合成素片の品質向上のために, 自然音声素材の分析手法の高度化を行い, 実用化時のシステム性能向上に備えた.
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