研究分担者 |
北畠 顕 大阪大学, 医学部, 講師 (00124769)
井上 通敏 (井上 道敏) 大阪大学, 医学部, 教授 (30028401)
辻本 浩章 大阪大学, 基礎工学部, 助手 (90172014)
若林 清右 (若林 淳右) 大阪大学, 基礎工学部, 助手 (70029461)
白江 公輔 大阪大学, 基礎工学部, 教授 (80029412)
HIROAKI TSUJImOTO Fac. of Egn. Sci.,Osaka Univ., Assistant
KIMISUKE SHIRAE Fac. of Eng. Sci., Osaka Univ., Proeffor
KIYOSUKE WAKABAYSHI Fac. of Eng. Sci., Osaka univ.,Assistant
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研究概要 |
本研究は2年にわたって実行され, この間以下の知見と成果を得た. 1.探触子アレイの中央の振動子のみ励起すれば, 無指向性超音波パルスが得られることが判明したが, 十分な放射パワーを得るには凸形遅延方式による方が良い. 2.反射エコーをディジタル化する50n〓の超高速データ収集装置の試作に成功した. これは, 安価で安定した動作をする低速のRAMを用い, 4ラッチ2バッファ方式の考案によって実現できた汎用化可能な装置である. 3.1チップDSPを用いたドプラ信号プロセッサの試作に成功した. 外付けROMを差し換えることにより, 位相情報の周波数分析のみならず, 強度情報の移動処理にも利用できるので, マルチプロセッサによる実時間処理への道を開いたものといえる. 4.ファントムによる強度情報処理法の検証を行い, 多点像の再生に成功した. しかし, 面や立体の内部像の再生結果は十分ではなかった. 5.健〓者に対して強度情報処理法は有効でなかったが, 低相情報処理法の有用性を認めるために従来方式で計測したデータを処理した所, 2次元血流速度ベクトルの推定に成功した. 6.試作装置の検討を行い, 発振周波数を高くしたり, 従来のビーム走査法との比較実験を行ったが, 点像再生については本方式が良いことが判明した. 7.位相情報処理法式の有用性を確めるために, 心室中隔欠損症の患者に対して応用した所, 矩経血流の方向と大きさの推定に有効なことが判明した. 8.発振超音波パワーを増加し, マルチプロセッサを〓式すれば, 本試作装置は実用的性能を備えていることから, 本研究で開発した無指向Hzパルスの利用による高速走査超音波が有用であることがわかった. 以上, 本手法の基礎を固めたので報告する.
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